ファシリテーター

会議のやり方を体験して学ぶ!ビジネスファシリテーション講座

日本人の多くが社会に出るまで「会議」のやり方を体系的に学ぶ機会がない。いや、社会に出ても就職した会社のやり方は見て学んだとしても、「生産性の高い」やり方や、「社員のやる気を引き出す」やり方というのを意識することもなく毎日仕事をしている。

 

ビジネスシーンにこそファシリテーションを

福岡県大川市に本社のある大川信用金庫。ここの取引先である企業の、若手リーダー&幹部で構成される「しんきんニューリーダーズ・クラブ」という会がある。この勉強会で「ファシリテーションを学ぶ機会をつくろう!」となったようで、ネットで検索した結果、ここにたどり着きお問合せをいただいた。

 

同じ福岡県内だけあって、共通の知人が数人いたことを後日SNSで繋がり知るのだけど、問合せをいただいた段階ではわからず。で、どうやら「仕事の中でも、地域活動の中でも、会議やミーティングをすることがあるけど、上手く進行したり、意見引き出したり、活発な会議ができていない。自分が一番学びたい」という相談者。

 

そして実際にお会いして、この会では「どんな人たち」がいて「どんな悩み」を持っていて、そんな人たちにファシリテーションを学んで「どうなってもらいたいか」など詳しくヒアリング。

 

その結果、こちらで提案させてもらったタイトルが・・・

 

社員のやる気を引き出す会議のやり方

ということで、実際に会員の8割以上が参加するという人気の勉強会になった。ところで、この「しんきんニューリーダーズ・クラブ」はどんな若手リーダー&幹部の人がいるのか?

 

ほぼすべてが企業経営者や役員、個人事業主の代表。そして多くが部下や社員がいる方々ばかりで、年齢は50歳になると卒業しなければいけなくなるので49歳以下だった。

 

当日はわずか1時間45分しかない中で、ちょっと急ぎ足だったものの、「会議」というものを分解して、どこをどうやったら「活発な意見が出て」「決断・決定ができて」「モチベーションが上がって」いくような会議になるのか?を実際に会議を体験しながら、そして考えながら学んでいくというプログラムにした。

 

最初は疑心暗鬼のような顔をしていた人たちも、「これまで一度も、会議というものを真剣に振り返って言語化したことがない」からなのか、「自社の会議でやり方を学んだら生産性向上や社員のやる気に繋がる」と思ったからなのか、だんだんとヒートアップ。

 

全員に体験してもらった上で、このプログラムがどのように組み立てられていたのか、そしてこの体験会議の中でいったい何が起きていたのか?を分解して解説。皆さん、なるほどなーといううなずきと顔をしてくれる。

 

体験したあとは「言語化」して再現性を高める

 

僕の設計する講座では必ず「リフレクションシート」を導入させてもらう。理由はいたってシンプルで、この講座の中で「何が起きたのか?」その何かは「いったい自分のどんな学びに繋がったのか?」、さらにその学びが「今後どのように活かせそうなのか?」と質問が書いてあるだけ。この問いかけにより、頭の中にあったモヤモヤな気づきを、言語に落とし込むことで自分自身の頭の中に記録させやすくしてもらう。

 

さらにその言語化し記入したものを、グループの中でシェア(発表)しあってもらう。こうすることで体験したことが名前が付いて保存され、さらに言葉として口から発音することで宣言にもなり、意識がグッと高まる。これで今日の学びがより再現性高くインプットされることになる。

 

と本当は3時間ほどのプログラムをかなり縮めての講座だったので、どれくらい「明日から実践」してもらえるのか?ちゃんと学びになったのか?心配だったのだが、その後の懇親会では挨拶&名刺交換の列ができ、いろいろ会社の悩みも聞かされ、あっという間に時間が過ぎていった。

 

そして翌日以降も、このニューリーダーズ・クラブのSNSグループで、この日の内容が活発に意見交わされていたそう。今回、運営を担当した方からも「これまでこの会に入って、ここまで盛り上がって勉強になった、かつ楽しかった会はありませんでした!」と感謝の言葉をいただいた。

 

これまで多くの現場が地域づくり・まちづくりだったけども、ビジネスの現場でも「ファシリテーション」が重要であることが、ほんの少しずつだけど広がっていくと嬉しい。これを機会に、大川での企業・事業が変わっていったら、それは「会議」から変わっていったと言える日が・・・来てほしいな。



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