テンジン大学

祝!福岡テンジン大学が6周年を迎えました!

今から6年前の9月23日、天神の西鉄ホールで開校式しました。福岡テンジン大学、略して“テン大”は、福岡市との共働事業(市とNPOやボランティア団体が、人とお金を出し合って事業をする制度)で立ち上がり、このときはまだ実行委員会。当時の福岡市長にもあいさついただき、開校の1カ月前にHPも立ち上げて「学生登録」を開始したばかりなのに、250人くらい登録があったかなー。そして、いろんな方々にもお声かけさせていただき、西鉄ホールに200人強くらいが集まってくださった。

 

このとき、僕が宣言したのは2つ。「人と人を繋いでいく」「街のプロデューサーを輩出する」。その宣言から6年、これまで何が起きて、これから何を起こしていくのか?

 

 

ソーシャル大学のDNAはどこへ向かう?

毎年周年のときは「特別授業」を企画開催していますが、今年は「ソーシャル大学のDNA」というテーマで、姉妹校である10周年のシブヤ大学の左京学長と、同じ6周年のひろしまジン大学の平尾学長を招いて授業を開催しました。ただし!参加はテン大スタッフとサポーター限定という、インナー向けで。

 

なぜインナー向けにしたかというと

・そもそも「ソーシャル大学って?」みたいな話をすっ飛ばせる

・そのおかげで各地の姉妹校の取り組みを深く紹介してもらえる

・どんな授業をやってるか?とかの話はせず、授業外の動きや

地域(まち)の中でどんな役割を担っているのか、とか話してもらえる

・その対比により、テン大のこれからの方向性に肉付けしたり

新しいアイデアや活動、行動が生まれやすくなる

という理由からです。

 

やっぱり、NPO法人とはいえ、その大半をボランティアスタッフで運営してきている以上、人の入れ替わりは絶対にありますし(1人も雇ってないので)、6年前からいるスタッフもいれば、3年ぶりに来たスタッフもいたり、1年前から毎月来てるスタッフもいて、「テン大はどこを目指しているのか?」「そのためになにをしていくのか?」をちゃんと語り合ったり、共有したりする場が欲しかった、というのが一番の理由でもあります。

 

 

シブヤ大学、ひろしまジン大学は・・・

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左から僕、シブ大の左京学長、ジン大の平尾学長 (6周年のパーティーにて)

 

10周年になったシブヤ大学、開校当時は話題性抜群で、渋谷という「若者文化はここから日本中に発信!」という気概を持つ都市だけに、シブヤ大学も「さすが渋谷!」と日本各地から視察が来ていました。きっと福岡からもいろんな人がいったはずだし、誰かが「テンジン大学」「ハカタ大学」とか言ってただろうことは容易に想像できますよね。

 

(ちなみに僕は、10年前のシブヤ大学開校の6カ月前に話を聞いていて、「じゃあテンジン大学ぼくやります!」って宣言していたので、福岡では僕が一番だと自負してます!エヘン)

 

で、結局そこから日本各地に姉妹校が誕生していきました。京都、名古屋、札幌、広島、東京にしがわ、そして福岡、沖縄、鹿児島。(なぜか姉妹校はここでおしまい)

 

そんな先頭を走ってきたシブヤ大学、今では世界中からその仕組みや起こしていることの視察があるとのこと。シブヤ大学は、これまで“生涯学習”という文脈で、渋谷区内にある公民館で開催される生涯学習が、60歳を過ぎた方々の学び・遊びの場にしかなっていないところに、若者世代を中心に学びの場を提供し、世代間交流だったり、地域のまちづくりに若者が参画できるキッカケをつくったりしてきました。もちろんこれには渋谷区がおおいに関わっています。

 

ところが最近は、「住んでいる地域のまちづくりや社会活動に、若者をどう引きつけて参画してもらうか?」というのが日本だけでなく、世界中の先進国で起きている課題らしく、「地域コーディネーター」「街のプロデューサー」を育成できるモデルでは?と視察に来られるそうです。とくにお隣の国“韓国”ではその課題意識が日本よりも強いそうで、韓国のソーシャル界隈・まちづくり界隈の人たちには、このシブヤ大学をはじめとする姉妹校の名はかなり有名だそう。へー!

 

そういや2年前かな、釜山大学と釜山新聞(だったかな)の人たちが福岡のソーシャル活動視察に来られて、テンジン大学の話聞きたいって20人くらい来たなー。そして釜山新聞に僕の名が載ってたなー。

 

なので、シブヤ大学も最近では「街のプロデューサーをどう育てるか」の視点が入ってきてるらしい。

 

次にひろしまジン大学は、オリジナル授業という無料の学びの場は、非収益部門としてなかなかお金も集まりにくいことや、企業コラボも少なかったことから、「まちづくり研究所」という収益部門をあえてつくり、主に広島県や市などの委託事業を手掛け、非収益部門のこともちゃんとやって、収益部門のこともできるという組織づくりをしてきていました。そして今では「地域コーディネーター・プロデューサーをどう育てるか?」がこれからの課題になっているという。

 

ん?テン大は開校当初から「街のプロデューサー」っていうのにストレートというか、一応は取り組んできた(つもり)けど、シブヤ大学やひろしまジン大学はこのタイミングで同じ方向を向き始めている!?んんー!この共有はテン大メンバーにとっても大きな気づきになりました。

 

 

これからの僕の方針

3年前の9月23日の開校記念日に、なんと長男が産まれるという空気読み過ぎ出来すぎな子が家族の一員になり、視点が少しずつ変わってきました。というより、仕事よりもまちづくりよりも、子どもや家庭を起点にモノゴトを考えるようになりました。

 

そして今回の6周年をキッカケにこうなりました。

 

今、北九州市立大学の教員として地域活動を教えている1年生の女の子がいるのですが、その子が「岩永さんって、金武中学校ですか?」と。あれ、なんで知ってるんだろう、と思ったら「うちの父が金武中学校で教えたことがあって、『え?岩永?しっとーよ』って言ってたので」・・・。

 

つまり僕の教え子の父は僕が教え子で・・・

 

こんな縁もあるもんやなーって思ったときに、今回の6周年で得た気づきや情報がバチバチと頭の中で繋がり、自分の息子たちも、もしかしたらテン大やその他の仕事関係で出会った誰かからお世話になる可能性あるよなー、むしろ高いよなーって思ったんです。

 

そして・・・

 

これまでの日本って「次世代に社会を託す」ようなやり方をしてきてました。先送りだったり、借金だったり、どことなく「次世代がなんとかやってくれる」って無意識に思ってたところがおおいにあったな、と。で、このままいくと持続可能じゃないよね、と思っていたこともあり、僕はこの福岡で「次世代を託せる街」になるようなことをやっていきたいと思いました。

 

次世代に

じゃなくて

次世代を

です。

 

持続可能じゃないまちを手遅れの状態で渡しちゃったら・・・。だから僕は、政治家もやらないことを、行政もやれないことを、市民としてやっていきたいなって思いました。テンジン大学、これからまだまだ、進化していくんじゃないかな?

 

そしてこれからまだまだいろんな仲間と出会えるはず!まだ会ってない仲間、待ってます!



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