日記

“鬼滅の刃”現象にみる福岡&日本の可能性について考えてみた。

マンガ・アニメ・映画。どれか1つでも見ましたか?日本中を席巻している鬼滅の刃。歴代の漫画史上、最速で1億部を突破してしまったとか。本屋のマンガコーナーを覗くと、鬼滅の刃全巻分のスペースはあれど売り切れ状態の本屋ばかり。Amazonのコミックの通販を見ると、価格が高騰して1冊1000円前後というのが常態化していました。

たまたま寄った本屋に置いてあったので、1~6巻まですぐ購入しました。(次の機会にその本屋に寄ってみたときはもう1冊も置いてなかった!)

鬼滅の刃はなぜヒットしたのか?の次に・・・

爆発した瞬間は明確に覚えています。小学校や保育園で自然と流行りの情報を仕入れてくるので、子どもたちを見ていたらよくわかります。TVで総集編アニメ版5話ずつが2週連続で放送され、映画も上映開始した10月。

10月の終わりごろから、公園に集まる子どもたちはもう「全集中、〇〇の呼吸~!」と言い合って、走り回っていました。きっと小学校でも保育園でも、誰かが言い出して遊ぶのでしょう。そしてSNSを眺めていたら、いろんな大人たちも「煉獄さ~ん」と投稿している、映画を観たのでしょう。

実は2019年、マンガが話題でアニメ化!という記事をたまたま見ていました。そのときに「へ~」と思い、どんなあらすじなのかが紹介されていた記事も読んでみたんですが・・・全くピンときませんでした。

そして2020年の秋。これだけ世間に広がりを見せる社会現象になっていく様を見て、「いったいこの正体は何なのか」を考えてみたくなりました。

新しい元号である「令和」が発表されたときの、多くの日本人がざわついたときにも感じたあの空気感について考えたときと同じで、考えてみたくなったんです。

鬼滅の刃は日本の文化の結晶である。

マンガがすぐに手に入らないならと、Amazonプライム会員だったら無料でアニメ版全26話が観れるため、子どもたちにもナイショで夜な夜なこっそり見始めたんです。そして「那田蜘蛛山編」の19話ヒノカミの回を観て、「なるほどな・・・」と確信しました。

那田蜘蛛山編のPV:アニメ制作のアニプレックス社のYoutubeより

アニメ1話目から思っていたのが「映像がキレイ」。そして必殺技がわかりやすくカッコイイ。もちろん、子どもたちも口真似しやすく遊びやすい。びっくりしたのが、本来悪役である「鬼」にも、物語が用意されていてその一部が悲しくも紹介される。そして同情する主人公・炭治郎。

まだアニメ版を観ていないという方は、がんばって1話から19話ヒノカミまでぜひ観てほしいです。19話が一番の神回と言われる所以がわかります。ただでさえストーリーが強烈に引かれるものがあるのに、映像も演出も音楽も芸術的。ここまで来て、2019年のアニメが火を付けたことを明確に理解しました。

インターネットがこの世に登場し、世界中の国々にある「コンテンツ」がデジタル化され、広がっていきました。そのとき、多くの日本のマンガやアニメも世界へ広がり、日本でも人気だったものは海外でもやはり人気のようです。

ナルトなどの忍者・侍系な「The Japan」なものは鬼滅の刃にも通ずるものがあります。でも海外でも大人気というドラゴンボールやポケモン、そしてワンピースに注目したい。日本のアニメの中でも、この3つは

・人間かどうかもよくわからない生き物が人格を持っている

・にも関わらず敵だったはずなのに味方になったりする

・敵は「絶対悪」でなかったり、どこか愛すべきところがある

・必殺技が一人一人違う

というところ。この要素の中でも「これって日本的じゃない?」と思っているのが、「人間かどうかもよくわからない生き物が人格を持つ」と「敵だったはずなのに味方に」のところです。

鬼滅の刃は日本の可能性を凝縮している!?

現在の日本は、経済的にはGAFAMに圧倒的にやられ、失われた30年と言われ、日本で最大の時価総額であるトヨタも、生産台数がはるかに及ばないはずのテスラに抜かれてしまい、情報産業部門でかなり世界に出遅れています。

シン・ニホンの著者である安宅和人さんを知ったのは2018年なんですが、2017年にこんな話をしていたという動画を見つけ衝撃が走りました。

安宅さんが言うに、この情報産業革命には第1ステージ、第2ステージまで来ていて、日本は完全に出遅れている・・・と。でも第3ステージ以降で日本は巻き返せる可能性があり、それは「妄想をカタチにする力だ」と。

日本はどの産業革命でも第1ステージを経験したことがない、と。そんな日本が世界の中でも優れている点は、歴史や文化や自然の中から「妄想して物語にしてカタチにする力」だと。

まさにこれが集結しているのがマンガであり、アニメではないか、と。

そこで再び「鬼滅の刃」に戻ると、平安時代から始まった人と鬼の戦い、そして鬼側にも人間だったときの悲しい物語がある。鬼ももとは人間というある意味「自然」であり、物語になっているがための感情移入がある。

そして「鬼滅の刃」の大きなテーマは「家族」です。

2020年、世界中に広がったコロナによって、世界中の人が「身近な人との絆・繋がりを深く考え直した」ような状況になりました。

Youtubeにはすでに、海外の人が「鬼滅の刃」のアニメを観てその反応を晒すだけの動画がけっこうあります。やはり19話ヒノカミの回は、海外の人でも興奮するほどの内容であることはわかるし、その映像としての芸術性をコメントするものもありました。

さて、「鬼滅の刃」は経済効果はどこまでいくのでしょうか?マンガはすでに1億部突破。映画も絶好調で、コンビニはじめいろんなコラボグッズが出ていて、経済効果は数千億!?なんて記事も出てます。

マンガは1~最終巻23巻まで出ており、1~6巻がアニメ化。7・8巻が映画化。ということは今後、9巻~はアニメ第2弾が来ることは容易に予想されます。

たかだかマンガが、世界中に広がりこれだけの経済的価値を生んでいく。それよりもこれだけ多くの人の心を動かしていく。インターネットの恩恵をこれからの日本はどう得ていくか?鬼滅の刃が教科書的なモデルになっていく、と思うのは自然だと思います。

さてさて、鬼滅の刃の「聖地」はどこか?作者の吾峠呼世晴さんは福岡出身とか?そして竈門神社も福岡県。明確には明かされていないそうですが、福岡県はこれをどうインバウンドに活かしていくのでしょうか?



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