日本という国の中では「地方最強の都市」に今現在なっている福岡かもしれないけど、そんな156万人都市の中の弱小NPOで、ソーシャル大学をやっている福岡テンジン大学。今年2018年の9月で8周年を迎えるので、福岡の中では少しは浸透しているのかな?
20~40代の社会人が多いところに登壇したりして「福岡テンジン大学知ってる人~?」って聞くと、まぁ少なくても30%くらいは手を挙げてくれる。参加したことなくても、登録してなくても、「存在を知ってもらえる」ってブランド戦略として成功だなって思う。
世界最大級のQ&Aサイト“Quora”
2009年に元FacebookのCTOの方が創業、順調に資金調達を行い、2016年にはスペイン語・フランス語・イタリア語・ドイツ語、そして2017年末に日本語(ベータ版)サイトができ、世界展開中。このQuoraというサイトは、高い実名性(匿名でも登録できるっぽい)で、オバマ元大統領や、ヒラリー・クリントンなども登場してるらしい、質の高いQ&Aサイト。
2017年春には日本円で96億円もの資金調達を果たしてるという。アメリカのシリコンバレー発のスタートアップ企業で、企業評価額が18億ドル(日本円で1900億円くらい)で上場してないのに評価額が10億ドルをこえているというユニコーン企業。
ユニコーン企業とは
ユニコーン企業は、評価額が10億ドル(日本だと100億円)を超える非上場のスタートアップ企業。 この言葉は、ベンチャーキャピタリストのアイリーン・リー (Aileen Lee)が2013年に発案したもので、成功したベンチャー企業の統計上の希少性を表すために神話的な動物のユニコーンを選んだ(引用:Wikipedia)。日本では22社(メルカリとか、ビズリーチとか、ラクスルとか)。
そんな世界でもすごい企業から2018年2月に問合せが!いや、最初は「Quora」の存在ってほとんど無知に近くて、何かのIT系のニュース記事で「日本上陸」「オバマ元大統領も」って言うワードが並んだのは見た記憶はあったんだけどね。きっと、ふ~ん、くらいにしか思ってなかったと思う。
なので問合せをもらってから、「Quora」について調べてみたら、いやいや~・・・。こんなグローバル展開している企業が「なぜ福岡テンジン大学に!?」。問合せは日本語でやってきて、どうやら日本人の方が日本コミュニティ担当として動いているようで、その内容はというと・・・
「今Quoraが積極的に世界展開をしていて、言語の壁を越えた知識共有プラットフォームを目指し、地域の情報も取り入れていきたい」
(みたいな感じ)
ほうほう、Think Global,Act Local.ってことか!いや待てよ、それでも「福岡という日本のさらにいち地方都市」のさらにメディアでもない福岡テンジン大学に??
・地域の多様な方が先生をされていること
・登録されている方の特徴
・コミュニティが作られており、地域に根差していること
・HPが見やすくコミュニケーションがしっかりしている印象
という理由で、福岡では一番に声をかけたそうな。そして結局何をやったかというと、福岡テンジン大学に登録している方へ、毎月授業の案内を送っているメールの中に、「広報協力」としてQuoraのことを紹介すること。
実はいろんな業種とコラボレーションしてきた
2010年の開校当時の福岡テンジン大学は、2年間の福岡市との共働事業(お金と人とを共に出し合って事業を行う制度)で展開。2012年4月からNPO法人として独立採算の組織として、いろんな個人・企業から寄付や会員になってもらったり、一緒に授業をしたりで運営資金を得ながら、運営を行ってきた。
これまで多くの自治体・企業・大学・団体とコラボレーションしてきたけど、こうやってみるとかなり多種多様。そして、福岡地元の中だけでコラボしてきたわけではなく、福岡県外の自治体もあれば、東京の企業もあれば、海外の企業もあるという多様さ!
今回のQuoraは海外のスタートアップ企業だけど、実は2年前にこれまた世界トップクラスのユニコーン企業であるAirbnbともコラボレーションしてるんだよね。
Airbnbとは
宿泊施設・民宿を貸し出す人向けのウェブサイトである[1]。世界192カ国の33,000の都市で80万以上の宿を提供している[2][3]。2008年8月に設立された、サンフランシスコに本社を置く、非公開会社Airbnb, Inc.により所有、運営されている。(引用:wikipedia)
関係性をつくる規模とスピードが街のインフラになる
福岡テンジン大学という学びの場であり、コミュニティでもあり、ネットワークでもあるという、使いたい人がいろんな使い方できるので、僕は「街の見えないインフラ」って思っている。そんな福岡テンジン大学も、8年間もかかったけどこうしていろんなところと繋がって、このネットワークがプラットフォームになって新しいところに情報・感情を繋いでいくということを見える化してみると、改めてふりかえりになるよなぁ。
この福岡でこのような目に見えない「一見、繋がりそうにないものが繋がっていく様」を創っていく規模が本当に大きく、そしてスピードも、いち個人でやろうと思ってできるものではないと思う。きっと普通に株式会社でやっていてもできなかったと思う。福岡テンジン大学という、なんかよくわからないけど「繋がっているコミュニティ」が、本当に街のインフラとして認識されたとき、きっと福岡は世界でも誇れる魅力的な街になってるんじゃないか、と本気で思うのであった。
あ、福岡テンジン大学とコラボレーションしたい!というときはこちらから!