これまで多くの研究者たちが独自の調査や過去の論文を引用して分析が進んでいた世界に、突如「ビッグデータを超短時間で解析し、傾向・パターンをあぶり出す」ことができる世の中になってきました。そう、それが得意なのがAI、人工知能です。
2018年10月13日のNHKスペシャルは「AIに聞いてみた どうすんのよニッポン!?~第3回~」で、テーマは健康寿命。今回はその放送を見ていて「自分のこれまでの仕事・活動と関係がありまくった!」と感じたことをメモとして記しておこうと思います。
画像引用:AIに聞いてみた どうすんのよニッポン!?~第3回~(NHKスペシャル)
※番組で出てきたキーワードの解説なども上記NHKスペシャル特別サイト内にあるので、ぜひ見てほしいですね(NHKさん、勝手に画像引用すいません!)
AIが導き出した「健康寿命」と関係が深い要素とは?
番組の中で出てきた、研究者たちも驚きの項目が「本・雑誌を読む」だった。41万人もの高齢者を10年間追跡調査し、数億パターンにもおよぶパターンの中から「健康寿命に関連のあるキーワード」と、「不健康に繋がる関連キーワード」がAIによって抽出されていた。
その中でもこの「本・雑誌を読む」が、健康キーワード119項目と相関があるという結果が出て、不健康キーワードと相関がある項目がなんと0だったというから驚き。その他にも「高齢者の、自身の子どもと同居より、ひとり暮らしの方が健康寿命が長い」とか、「地域の治安が健康寿命に関係がある」など3つの視点が紹介されていた。
おもしろいのが、ここに「食習慣」の話や「運動習慣」の話があまり出てこなかったこと。これらのキーワードは「健康寿命」に当然なように思うが、それよりも効果が高い(データとしては相関関係がある)キーワードがあることが今回のポイントでしょう。
もしかしたら自分はAIの先を行っていたかも・・・?
ビッグデータから導き出された、健康寿命な人・ピンピンコロリなヒト(人生)には何があるか?「本・雑誌を読む」の項目からいろいろひも解いていくと~
・「読書習慣があるかどうか
・地域に図書館があるかどうか
・誰かに与えてもらわず自分で考えて行動
・地域活動への参加の有無
・地域の治安
これらのキーワードが出てきたときに、改めて自分が地域で講演&ファシリテーションしたり、プロジェクトとして行ってきたことなどが、実は「誰かの健康寿命の向上」に繋がっていた可能性が非常に高いことを知る。
ここに、これまで行ってきた関連しそうな活動・プロジェクトを挙げてみる。
- グリーンバード北九州チームを立ち上げて活動規模が世界一
ゴミ拾い活動をプロモーションとして、日本&世界にコミュニティを広げているグリーンバード。その北九州チームを立ち上げ5年が経ち、今では世界一の活動回数と延べ活動参加者を誇るチームになっている。そしてゴミは治安は密接に関係してる。
- 福岡市内の全公民館に「ミニ図書館」を作る事業を考案し実施
TSUTAYAが全国から福岡の書店に集め、消費者が持ち込む中古本も含めて入れ替わっている中古本は毎月10万冊。このうち約5分の1ほどは店頭に並べられることができず日の目をみないことになる。中には「売れたからこそ中古にも多く流通している本」があり、キレイな状態なのにモッタイナイ!とTSUTAYAの人に相談され、当時福岡市中央区の地域振興担当だった方にヒアリングして考案したのが中古本400冊前後を公民館に設置していく「ミニ図書館事業」。中央区警固公民館で最初に設置し区内で複数公民館に広がるも、翌年市が事業化を推進することになり数年かけて「全公民館へ設置」で実施してる。
- 地域に呼ばれたら「地域活動する人増やすにはどうしたらいいか?」のワークショップ
主に福岡市内のいろんな地域から、男女共同参画や地域活動の文脈で講演やワークショップの依頼が来る。そこではほとんど「地域活動する人増やすにはどうしたらいいか?」にテーマを絞ってワークショップしてる。
- 福岡の歴史絵本をプロジェクト立ち上げて絵本作った
福岡の歴史がありすぎて、今まで誰もつくってない、まとめてないけど、子どもたちに伝えたい!というママの声をもとに福岡市と共働事業としてプロジェクトを立ち上げ、プロジェクトリーダーとしてクラウドファウンディングし、絵本の脚本を書き、「のったよ!ふくおかタイムスリップ号」が出来上がる。福岡市内の全小学校の図書館、すべての市立図書館、約100の公民館に設置できた。
ってAIがビッグデータから導き出した健康寿命の答え(と言ってもいい?)を実践しまくってきてたじゃないか!!僕は、AIでしょうか?でも愛はそんなに持ってません!と思うじゃないですか。まぁそんなに意識高いわけじゃない、なんもわかってなかったし、たまたまなんですけどね。
それにしてもビッグデータの活用っていろんなことを明らかにしてくれるし、可能性を秘めてるなぁと、番組を見ながら思ったのでした!