ファシリテーター

館長から地域コーディネーターへ

北九州市には129の小学校校区があり、市民センターと呼ばれる(いわゆる公民館)、地域の交流拠点があります。大きな自治体はどこもそうなのかな?このセンターの館長さんは、原則その地域に「住んでいない人」が任命されてやってきます。つまり北九州市からの有期雇用で雇われた人ってことですね。

 

でも、この市民センターの館長、そう簡単になれるわけではなく、それなりの経験と知識、そして考査を経て、「市民センター館長になる!」という意思がないとなれない特殊な職種でもあるようです。

 

北九州市の市民センター館長の「研修会」が年に1度開かれるのですが、合計2回の講座を受講しなければなりません。1回目は全体研修で、全員が一同に会し、講演会を聞きます。2回目は3つの講座の中から選択式で、1つ選んだものを受講します。今回、7月16日(水)にその選択式の講座の講師を担当しました。講座は3時間30分という比較的長いもので、タイトルも僕に付けさせてもらえたので、付けました。

 

「コミュニケーションが明日をカエル?~地域もいろいろ、館長もいろいろ~」

 

内容は、館長として「地域住民の交流を促し、課題と人材をコーディネートする」というものがあり、もはや市民センターの館長は「館の運営だけ」をやっていればいい時代は終わったことが伺えます。

 

 

高い意識とコミュニケーション力

もともと、福岡市の公民館(145校区)の館長という方々であれば何人かお会いしたことがありましたが、驚いたことに北九州市の市民センター館長は、コミュニケーション力が高い!と思いました。僕がお会いしていた福岡市の館長の基準で、今回の講座のプログラムを作ったのですが、比較的高齢な男性でも、半分以下しか生きていない僕のような話をちゃんと聞いてくださり、プログラムにしっかりついてくるどころか、さらに一歩深くワークショップができたので、正直驚きました。

 

内容は、「コミュニケーションの力」に改めて気づき、「人と人は違う」ということを認め、それでいて「自分の地域でできること」をディスカッションするというようなものにしました。

 

やはり自分が住んでいるわけではない地域の市民センターで、地域コーディネーターをする、という仕事に手を挙げた人たちだけあって、意識がとても高かったです。さらに初めて会った、という人たちで4人組を作ってもらったのですが、しっかりと自分の頭の中に出てきた考えを言葉にできている人が多かった、というのが僕の感想です。

 

年齢は40~70代、おもに60代がメインかなぁ~。それでいて皆さんとても柔らかい表情でお話されている方が多く、学び続ける意欲と、受け入れる度量を見れました。中には北九州市立大学のある校区の館長が、「今度こうゆうことを考えています、どう思いますか」と話かけてこられ、とても素晴らしいアイデアを実践しようとしている。ビックリです。

 

このような方々が地域コーディネーターをやる北九州市、その積み重ねの先にある未来に期待ですね!

 

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