最初のキッカケは、娘を持つ(歴史が好きな)ママの一言でした。今から4年前、福岡テンジン大学で中央区役所と一緒に取り組んでいた、地域の隠れた歴史・魅力を発見する!というのをシリーズ授業にした企画がありました。それが意外にも、若い女性がたくさん来てくれて、かつ「歴史っておもしろい!」と言ってくれて。
「歴史サークル」をやってみませんか?
この一言をテンジン大学で投げかけてみたところ、最初は8名ほどの猛者が集まり(笑)と言っても多くは歴史をそんなに知らない20・30代の男女が集ったんです!そこから輪が少しずつ広がりました。そして2年後(今からさかのぼると2年前)・・・。冒頭のママが発した一言、実際はfacebookのグループの中での書き込みでした。
娘に福岡の歴史を伝えたいんだけど、絵本とかありませんか?
こんなニュアンスでした。僕も常にそんなのがあればと探していたこともあって、「見たことないんですよねー、ないんじゃないですか?」みたいなことを最初にコメントしたような・・・?するとサークル内にいる福岡市職員のこれまた歴史の専門でもある方が「ありません!」と。
それから僕や、他の人も「作った方が早いのでは?」と煽る煽る(笑)するとここからそのママが動きました。第1回目のミーティングは春吉のカフェで、そこで僕から「福岡市に共働事業提案制度というものがあって、それなら実現できるかもしれない」というアイデアが重なり、トントン拍子で提案することに。
福岡市史上初!の歴史絵本が完成します
ようやく、ようやくここまでたどり着きました。クラウドファウンディング的にWEBで支援の呼びかけもして資金調達を行いつつ、物語をつくっていきました。イラストはイラストレーターのtomoさんに描いてもらいましたが、それ以外の物語や文章などは福岡市との共働事業で立ち上がった「実行委員会」のメンバーたち全員で。これがまたたいへんでした!(笑)
物語の大枠、基礎となる設定、つまり脚本は僕が最初に作っていたんですが、福岡市(の歴史専門の方々)からチャチャが入る入る(笑)どんなチャチャかというと「歴史考証」。つまり、「この時代のこの人は実在したかどうか不明なため出せません」とか「この時代の衣装の色がわからないので、やめましょう」とか。他にも「市内にある歴史や文化財・史跡などの紹介もいれたい」など後から要望も入ってきたりで、いやぁ何度お手上げしようか悩んだか、もうハゲてやる!ってくらい頭から湯気でそうなくらい思考してました。
結局、僕のおおもとのストーリーが基礎になり、他のすばらしいメンバーがそれを上手く噛み砕き、丁寧に繋いでくださり、ようやく物語が完成!そしてそれに合う「絵(イラスト)」も可能な限り元となるような絵や図などをもとに、イラストレーターへ依頼していきました。
このやりとりが、当初は3カ月以内で終わらせる予定が、結局6カ月以上かかってしまい、年度末ギリギリに絵本が納品されます。冒頭の写真は「色校正」という、実際に印刷する紙とインクで試し刷りみたいなやつで、色見を見て「ここを明るく」とか「ここを薄く」とかさらに細かく修正をして、最終的な印刷へGOします。
そして!
3月20日(祝)、13時30分~。福岡市博物館にて、小学生向けに「絵本読み聞かせ」イベントをゲリラ的に行うことに~。いやぁ、そんなに告知してないし、人来なくても、とりあえず絵本がようやく完成。とてもとても難産でしたけど、多様な人たちとチーム組んで何かを生み出すという経験がまた一つできました!!本当に楽しみだ。
あ、販売はしないのかって?
する予定は・・・。
この絵本は、福岡市内のすべての小学校(の図書館)に置かれます。そして福岡市内のすべての市民図書館にも。さらに公民館も希望があったところが100ほどあるので、そちらへも設置されます。あとは、少し余りが出るので、もしかしたら・・・博物館で・・・?