北部九州、とくに福岡に住んでいる方へ質問です。「イカを食べに行く、と言えば…?」。まさか呼子に食べに行ってませんよね?
福岡県もイカで有名な港がある!
福岡県の福岡市から見ると右上(北東)方面の、宗像や芦屋は県内屈指のイカの水揚げ港です。で、実は多くの福岡人が知らなかったりするのが、この宗像や芦屋で水揚げされたイカが、トラックに乗って呼子の飲食店まで運ば…。
佐賀県唐津市の呼子港は、朝市に行けば安い魚介と「イカの一夜干し」が売っていたり、イカが干されてグルグル回っていたりで、周辺にはイカ料理専門の飲食店も多く、「イカと言えば呼子」が定着しています。ですが、宗像・芦屋含めた筑前玄海エリア(古賀・福津・宗像・岡垣・芦屋)は、近くの港で揚がったイカを仕入れて提供する、イカ料理専門店がけっこうあります。
そう!この筑前玄海エリアは『イカ王国』なんですが、福岡に長く住んでいる人でも意外と知らなかったり。なので、知ってもらおうと数年前より始まったのが「イカフェア」です。今年、このイカフェアで披露する「ご当地メニュー」を新しく開発して提供しよう!ということになり、そのワークショップのファシリテーターのお仕事をしました。
ワークショップで生まれたご当地新メニュー!
当初、お仕事の相談をいただいたとき、「限られた時間」×「限られた回数」のワークショップで、「必ず新メニューが開発できる」なんて100%確約できるはずもなく。そしてワークショップに参加してくださるのは、イカを扱う販売・飲食店の方々。複数回のワークショップで、試食までして・・・というスケジュールにのって・・・。
これはワークショップやファシリテーションの力というより、飲食店や販売店の皆さんの「普段からどんなことを考えてきたか」の力がモノを言うと思っていまして。で、ワークショップでは、結果的に残渣として捨ててた「イカ墨」にフォーカスを当てた話が盛り上がったりもしまして。「イカ墨醤油」なるものがこの世に誕生したのです。他にもいろいろ「新メニュー」としては登場しましたが、普段から皆さんが「こんなことできないかなー」がある中でのアイデア持ち寄りでしたので、やはり事業者の皆さんの総合力です。
結果的に、今回のこの事業を手掛けられた某企業(この事業を受注し、岩永にファシリテーターを依頼した)が、しっかりプロモーションやPRを展開し、「イカ墨醤油」もテレビ等がしっかり取材したりもあり、道の駅むなかたでは「イカ墨醤油」バカ売れだったようです。スゲー…
珍しい「ふりかえり」を実施!
本来は、ワークショップのファシリテーターとしての依頼で「おしまい」となるのが通常です。ですが、後から「今後に繋げていくために、ふりかえり(とその後に皆さんで懇親会して結束を固める)」をやりましょう!となったそうで、珍しく「再び」呼ばれて「ふりかえりのファシリテーション」も行うことになりました。
イカフェアにて提供した「イカ料理」の数を共有しあったりしたあと、事業者の皆さんに意見を言語化&可視化してもらって、ふりかえりワークを行いました。そこで出た皆さんからの一番の声は『何より「こうやって横の繋がりが出来て、意見聞けたり、アイデア出し合ったり、励まし合ったりできるようになったのが1番良かった」』というのが共通でした。
対話があると生産性が上がり、イノベーションが起きやすくなる!?
今回、ご当地メニュー開発ワークのときも、ふりかえりのときも、一貫して皆さんにお伝えしたのが「対話することの意味・価値」です。これまで、「形式的な地域内でイカを盛り上げるための“会議体”」は参加したことがある皆さんでも、「フラットな目線と関係性で」「誰もが発言しやすい場で」「新しいアイデアを出したり、フィードバックしあったり」の対話の場を経験したことはなかったため、既述した「横の繋がり・意見聞けたり・励まし合ったりが一番良かった」の声が出てきたものと思われます。
コミュニケーションの手段としての「対話」は、1つの組織の中でも、多様な人が集まるチームやコミュニティでも、それがある地域や都市でも、意味や価値がすごくあると思っています。
最後に、AIに「対話の効果」について問うと、次のような項目を羅列してくれました。
- 信頼関係の構築
- メンバーのモチベーションの向上
- 自発的な行動の促進
- 情報の共有や意思疎通の円滑化
- 効果的な意思決定や問題解決の促進
- 新たなアイデアや知識、方法の創出
- 個人の成長や会社全体の発展への貢献
- 組織の活性化
- 業務効率化や生産性の向上
今後も、様々な業界・組織・コミュニティ・地域に、“対話”と“学び”のある場をつくっていきたいと思います!