人生において予期せぬ出会いや体験や何もなさそうな事柄でも、点と点が繋がり線となり、ある日突然一気に繋がって面や何かのカタチとなって頭の中の意識を支配することがある。僕にとっては男女共同参画という分野がそれにあたります。
どうも、2017年明けましておめでとうございます。2016年をふりかえると一番は「働き方」の変化でした。それも価値観のところから。
次男が産まれて強制育休、そして短時間勤務導入へ
2016年2月に次男が産まれました。働き方が価値観の根底からこんなに変わるとは思っていませんでした。次男が産まれた直後、長男がインフルエンザを発症、それにより妻・次男の退院に立ち会えずの隔離生活。おまけに保育園は休まないといけないし、世話をする人もいないので約1週間の強制で育休に突入です。
そして育休明けても我が家には0歳児と2歳児がいるわけで、スーパーマンでもない僕と、スーパーウーマンでもない妻にとってはこの2人の男児はやはり強敵でした。僕は次男が産まれてから3月いっぱいまでは「すべての日程で短時間勤務をとる」と決めていたこともあり、仕事に支障が出るギリギリまで粘りながら約1カ月ちょっとを短時間勤務やり遂げました。
「あれ、毎年忙しい年度末でも短時間勤務やれた。意外とやれるかも?」
ということで、4月以降も可能な限り短時間勤務を心がけ、2歳児の「朝の保育園の送り」「夕方の保育園お迎え」を週に2日は継続してやってみることに。週2日は北九州に出勤のため、物理的に不可能なため、残り週3日は夕方17時までしか仕事をしないようにスケジュールを組んで、ときどき残業したり打ち合わせ入ったり、会合入ったり。2016年、やれました、やれましたよ!
週2日は子どもと過ごす時間も長く、一緒にお風呂に入り、夜には洗い物や洗濯に勤しみます。おぉこれって男女共同参画で言うところのイクメン・カジダンってやつですか?
そもそも男女共同参画に巻き込まれた
2011年、まだ独身で男女共同参画という言葉をほんのり知っている程度のときでした。なぜか「福岡県男女共同参画フォーラム2011」という大きなイベントの副実行委員長になりました。なかば巻き込まれ事故みたいだと僕は思っていますが、仕事というよりほぼボランティアでした。
ところが。これがキッカケで男女共同参画の分野で、パネリストとして呼ばれたり、ファシリテーターとして声がかかるようになり、福岡市男女共同参画の大きな大きなフォーラムでは、約150名の方のワールドカフェのファシリテーターも務めさせていただきました。
何が良かったって、独身だったときに女性側の「生の声」をたくさん聞けたことや、男女の働き方や家庭・地域での性別的役割意識、そして結婚後の女性の愛情曲線、父親が子育てに関与することへの様々な利点などを知識として学べたこと。
そのあとに結婚・育児が待っていたわけで、楽ではなかったんですが「はは~ん、これがアレか」というのがすごくたくさんありました。
おかげで働き方の価値観が180度変わった!
僕、たぶん仕事人間でして、スケジュールは空いてる分だけ仕事入れられる人みたいなんですよね。そもそも、働き方で2016年大問題になった電通が最大手となる広告業界の畑で仕事をしてきているため、さらに日本中の多くのWEB制作プロダクションやWEBデザイナーがブラック化しているそのまっただ中を最後のサラリーマンで過ごしてきていたため、夜中0時過ぎても働くなんて「仕事あるなら当たり前でしょ」でした。
2009年、独立してフリーランスになった当初も、独身だったこともあり「時間ある分だけ仕事する」スタイルでした。でも今は180度くらい違います。スタンスとして仕事好きは終生変わらないみたいですが、「短い時間で勝負してこそ」「生産性をいかにあげるか」ということをかなり意識するようになりましたし、「家族と過ごす時間」を第一にすることで、自然と仕事時間が確保できなくなりました。
そして止めは息子2人による共演の2016年でした。この数年間、数々の男女共同参画分野でお声かけいただいて、ファシリテーターだの講演だの受けてきましたが、不思議なことに未だに「父親」としてや「働く男性」として呼ばれたことはありません。ですが2017年もさっそく北九州市から声かけいただいて、男女共同参画の各区の人材研修で講師をさせていただくことに。
2016年は物理的に保育園のお迎えが週2日行けなかった(北九州市立大学の特任教員の仕事をしている)のですが、2017年3月末でこの北九州での仕事は終わりますので、4月以降は時間もたぶんちょっと余裕できるし、短時間勤務を継続し、どこまでこの働き方を続けられるのかに挑戦したいと思います。
あぁ、フリーランスで本当によかった!と思う理由の1つはこれですね。働く時間やスタイルを自由に自分の責任で決められる。逆に会社勤めしていたら、組織の文化上、こんな働き方はほぼできなかったと思うし、こんなに多くの時間を息子たちと過ごせてなかっただろうと思います。
世の流れで「働き方改革」が動いてますが、もっともっとみんなが望める働き方を実現できるようになってほしいですね。