北九州まなびとESDステーション

伊勢谷友介さんのコメントにハッとした!稼ぐという価値観が揺らぐ時代

ちょっと前になりますが、2014年2月に北九州市立大学の地域創生フォーラムに伊勢谷友介さんをお呼びして講演会を行いました。元々は「伊勢谷友介さんを呼ぼう!」となって北九大に予算を持たされその交渉に当たったのですが、なぜか流れで僕も登壇し対談することに。そんな伊勢谷さん、2015年の大河ドラマで吉田松陰役という大役で俳優としても大活躍中です!

北九大での講演後に新幹線で一緒に隣で座って博多駅まで贅沢な時間を過ごしました(笑)そんな伊勢谷さんとFacebookで友人になっているのですが、つい先日、気になることを書きこんでいました。それは・・・

 

お金が命を守るかの如くに信じられ、資金が投じられるところは、儲かるところで、未来を活かす場所ではない。志のないお金は未来を殺す。消費者のお金は、安さを提供するところに集まり、その会社の生産が未来を壊す。

 

 

地域活性と言えば稼げ!という視点は正しいのか?

まちづくりとか地域活性とかいう言葉が使われるところには必ず付きまとう経済の話。国や県・市などの税金や補助金使ってやるまちづくりや地域活性は偽物で、ちゃんと「稼ぐ」仕組みを作らないといけない、というものです。このことについては大賛成ですし、僕が所属し、ワーキング長もしたりしている福岡市の天神のエリアマネジメント組織“WeLove天神協議会”も多分に漏れず、自主的な稼ぐ事業をまだまだ持てずにいるので、自主財源づくりが当面の課題だと思っています。

 

ただ、ここ数年ずっとモヤモヤしていたことを、伊勢谷さんのコメントを見て「!」となりました。確かに「稼ぐ」ことは重要で、助成金などに頼るよりはるかに大事なことです。ただ、「稼ぐ」の内容がシェアの奪い合いへの参入であるとするならば、他の地域や会社・人からの搾取に他ならないのでは?という疑念は拭えなかったのです。

 

 

若者たちの価値観に見られる変化

しかし一方で、「稼ぐ」ということに興味のない・薄い、そして出世などにも関心の薄い若者がどんどん増えているのがこの10年ほどの印象です。逆に増えている価値観は「自分のやりたいことをしたい」という願望を資本に生きている若者たちの姿です。この社会の変化と、世代が若くなるに連れ現れてきている新しい価値観は、これからの社会をどのように変えていくのでしょうか?

 

きっともう若者たちは、無意識に気づいてしまったのかもしれません。生産年齢人口が減り、国内のマーケットはどんどん縮小し、「稼ごう」とすると国内の誰かを搾取することに。では国外のマーケットで稼げばいいのでは?と思うかもしれませんが、実際に行動を起こせる企業や人はまだまだわずかです。

 

 

稼ぐ経済の次に来るものの正体は?

伊勢谷さんは上記に紹介したコメントの最後に、こう付け加えてあります。

 

消費が社会を作るなら、個人から出来る事はある。

 

伊勢谷さんは自身が代表を務めているリバースプロジェクトで、「未来を壊す消費ではなく、未来を作る消費を作る」ような動きを本気でされています。それも、自身の稼ぎのためではなく「やりたい」から。本人とお話したときは「やりたい」という言葉でなく、これが行きついた人生の志事だ、みたいなことをおっしゃっていました。

 

まちづくりも地域活性も、やりたいことを続けるにも、確かに最低限の「稼ぎ」は必要なことには変わりません。ただ、近い将来にこの当たり前の価値観すら、ジワジワと変わってしまうのではないか、というモヤモヤがまだぬぐえないでいるのです。

 

日本人が美徳としてきた「長時間労働」ももはや「悪」になりつつあります。「稼ぐ」という価値観は、資本主義の中では絶対的な正義だったはずなのに、そのことに価値を見出さない世代がジワジワと増えてきているのです。そしてどんどんと増える自己のやりがいややりたい願望をもとに行動する。これが広がったとき、世の中は、社会はどんな変化を迎えるのでしょうか?もはや想像力を超えた世界がそこには広がっていそうです。



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