働きたいけど働けないママの現実を大学のキャリア教育で紹介すべき

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3月28日(月)、北九州の小倉にあるリバーウォークにてママドラフト会議なるイベントが開催されました。今回、特別審査員という大役を任されました。ママドラフト会議とは、NPO法人ママワーク研究所が福岡で始めたイベントで、主に専業主婦だったりの子持ちのママたちが、企業の方々の前でプレゼンし、野球界のドラフト会議的に「いいね」の札を挙げるというもの。

参照:東洋経済オンライン『働きたいママが「ドラフト会議」で訴えたこと』

 

 

仕事デキルのにママになって働けない!

全国にいる20~30代の専業主婦な子持ちママって、どれくらいの人口いるんでしょうかね?近年では女性の新卒入社人口が確か男性を上回った、というニュースがあったような。そして実際に会って企業の採用担当者に聞いたのが「性別関係なく採用したら女性ばかりになってしまう」と。同じコメントを新聞で大企業の採用担当者が話してるのも見たことがあります。

 

そんな優秀な女性たちが世の中にどんどん出てきているのに、ママになった途端に退職し専業主婦になっているケースがまだまだ多いようです。とくに「転勤族」の旦那さんを持つママは。

 

今回のママドラフト会議in北九州では4名の女性が登壇してプレゼンしましたが、うち2名が「転勤族」でした。

 

 

子どもができたら働かせてくれない社会?

今の日本っていろいろ不都合なことが起きていますね。つい最近厚労省が出した数字で、待機児童やそれに相当する人たちまで入れると6万人くらいいるらしい。そんな6万人分の4名のプレゼンでしたが、もう悲しくなりました。働きたいのに働かせてくれない日本社会。

 

1人のママは言ってました。転勤族の妻でもあったため妊娠発覚とともに退職。その後、子ども産まれて「働きたい!」と思ってハローワークに言ったら「子どもの預け先は決まっていますか?」と言われ、子どもの預け先を決めようと区役所保健福祉課にいくと「仕事はしていますか?仕事は決まっていますか?」とたらいまわしだった、と。日本全国そうなんだろうなーと。

 

知り合いの女性から聞いた話ですが、福岡市内にも相当な数の「本当は働きたいけど、子どもいるし預ける先ないし、ましてや自分の経験・スキルに合う仕事や働き方がない」と言う女性がいるとか。この女性たちは「高学歴でかつ退職するまでかなりの実績を出したりしていたキャリアウーマン系な方々」だとか。

 

専業主婦ママは文字通り、それでひとくくりに見られますが中にはものすごく優秀な女性たちもいるわけです。

 

 

転勤族の妻になったら自分のキャリア形成はほぼ断念?

今回、特別審査員としてママたちのプレゼン後に質問できる時間があり、1名のママに質問をしました。そのママさんは、元銀行員の営業で、ノルマ達成というか目標・数字を追いかけるのや接客・コミュニケーションは得意で~とプレゼンしていて、普通に企業経営者だったらこのような女性は「欲しい」人材だと思います。がしかし、転勤族なわけですよ。夫の仕事の都合で、しかも転勤族なのでおよそ2週間前とかに「夫の転勤が決まったので仕事辞めます」をされると、雇う側は困る。これが転勤族のママさんたちがどんなに優秀でも働きにくい理由になると思いました。

 

ちなみに質問した内容は「転勤族だけど、旦那さんを中心としたライフスタイルを辞めて、あなたを中心とした、もしくは旦那さんが転職してお互い働ける環境づくりなどは、家族で話されたりはしないのですか?」と。

 

最近ジワジワ増えてきているそうです。転勤族を辞め、妻とともに家族を中心に考えて転職する旦那さんというのが。僕の従弟もそうでした。でも、今回ママさんから返ってきた返事は「私は家族を一番優先に考えてるから、そんな話はしたことないし、考えたことない(えっ?てかそんなことありえるわけない的な戸惑いをにおわせながら)」的な回答でした。

 

家族を優先というより、旦那さんを一番優先させてるやん!(あなたも子どもも犠牲になってるやん!)って思いましたが。とても残念に感じたのは、このママさんけっこう若いんです、僕よりも。そんな仕事もデキル若い世代の女性ですら、転勤族の妻というだけで、このような思考に至ってしまうのは、日本中の多くの転勤族の妻に共通することなんだろうな、と。

 

ようするに、転勤族の妻になってしまうと、人によってはキャリア形成が遮断され、旦那中心の人生を歩むことになり、自分のキャリアは二の次な人生になってしまうということ。それで良いという女性もいるのでしょうけど、そうじゃない女性がいて、かつそんな女性たちが「働きたいのに働けない」って声を上げたり、待機児童がこれだけ増加しているというのが現状を裏付けているように思いました。

 

 

で、今回「あっ!」って気づいたのが、日本全国の女子学生を多く抱える大学では「キャリア教育」にこのような転勤族の妻コースみたいな紹介って、絶対入ってないと思ったこと。キャリア形成したい女性にとっては一番避けたいコースなんじゃないかな、でも知らずに~・・・という女性が世代関係なく存在しているのがわかるのが「育休世代のジレンマ」という本を読んだらわかります。こういう現実を誰からも教えられず社会に出る女性たち、大学も罪だなー。

 

今回、このイベントに北九州市立大学の学生たちを運営サポートスタッフに入れていただいたんですが、学生たち、それに気づいたのかな?気づいてないだろうなぁ。。。


岩永真一(福岡テンジン大学・学長)への講師・講演依頼について

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