コミュニケーション能力の向上を学校教育や企業研修の中でなぜできないのか?

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最近、福岡市内の高校をまわり現場の先生方と話をしていて言われたことが、頭の中で引っかかっております。「コミュニケーション能力がどうも…。学校以外でも学べる場があると…。」と。これまで小学校・中学校・大学・専門学校でいろんなジャンルの授業をしたり、中高生向けのプログラムを作ってきましたが、「コミュニケーションを学ぶ授業」は多くの子たちが未経験と言います。

 

思えば、九州大学からも毎年講義の依頼をもらいますが「コミュニケーション」は毎回テーマとして言われるし。経済界では、毎年経団連が発表してる「新卒の新社会人に求める能力」の13年連続1位なのがコミュニケーション能力、なのに大学ではそれが教養科目でも見かけないし。みんな何が課題かわかってるのに、この国ではそれに向けた改善ってされてきてないのでしょうか?

 

コミュニケーションを体系的に教えることの難しさ

そもそも「コミュニケーションの授業」という科目が見当たりません。ということはコミュニケーションを専門に教えている先生がいるにはいるんでしょうけど、広く全ての子どもたち・高校生や大学生には学ぶ機会がないことになります。

 

要するに、「コミュニケーションを教える」「コミュニケーションを学んでもらう」「コミュニケーションを身に付けてもらう」って体系化されてないのです。冒頭の写真は、体系化されてないけど北九州の丸1日の研修プログラムを依頼されたときにつくった「コミュニケーション研修」のワークシート。

 

コミュニケーションの授業やワークショップの講師を何度もやって来てる身として言えることは「実践がないと無理」「実践して得たことの言語化をさせないと無理」ということです。

 

マナー礼節や名刺の渡し方、身だしなみなどの授業とかはキャリア教育の中などでもよく見かけますが、肝心の「相手に合わせた、どうやったら伝えられて、心動かしてもらうかのコミュニケーション」を教えてもらえる授業がメニューにありません。ただ、企業等の研修の中で「営業」に関する研修には「実践(というかロールプレイとも言ったり)」があるので、これくらいでしょうか?

 

これは現場の専任の先生たちに、その視点がそもそもないからなのでしょうか?それとも「コミュニケーション能力の向上をプログラム化して提供できる人」がいないからでしょうか?

 

僕は後者だと思ってます。多くの小学校から中学・高校の先生たちと話したり、大学の先生たちと話したり、行政や企業の管理職の方と話したりしても、コミュニケーションを学ばせてくれるという先生がいればすぐに有名になりそうなんですが、その「先生の名前」が一切出てきません。ということは、そんな先生はいない、もしくはいても非常に少ない、ということ。

 

なぜ「コミュニケーション能力を向上させるプログラム」は開発するのが難しいのでしょうか?

 

その理由は、「コミュニケーションは、その人その人ごとに最適なやり方(コツみたいなもの)が違い、思考からそれが表に出てくる行動」だからです。

 

コミュニケーション能力の向上のプログラムを広めたい

たまたま僕は小さな頃より、親戚や近所の人や親の職場の同僚など、年代幅広くかわいがってもらえる環境があったこと。学生時代のアルバイトでは接客業、社会人では企画営業の経験や、多様な人が集うソーシャル活動の中心に身を置く経験があったこと。さらに小学校や中学校で授業、大学で講義や実践型プログラムの開発、社会人向けに授業(テンジン大学でこれまで100コマ以上)、地域では高齢な方々相手にワークショップ、などをさせてもらう経験ができました。だからこそ見えてきた「コミュニケーション能力を向上させる」1つの答え。

 

それが「実践」と「実践したことのふりかえりの言語化」、さらに言語化したことを「プレゼンする」こと、これらをセットにしたプログラムでした。

 

そして「実践」はいろんなパターンがあります。同級生、年下、年上、年代が全然違うだけで大いに学びが広がります。これに年齢という縦軸だけでなく、業界や価値観という横軸まで入れて、自らのコミュニケーションの実践をふりかえる、この蓄積が「確実にコミュニケーション能力を向上させる」と僕は思っています。


岩永真一(福岡テンジン大学・学長)への講師・講演依頼について

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