どこよりも詳しい福岡打ち水大作戦

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「打ち水」という言葉を聞いたことありますか?

ここ福岡では夏になると必ずテレビや新聞に「打ち水」という言葉が出てきて10年になります。そして本日(7/29)、天神のイムズ前を皮切りに、天神の各商業施設前で打ち水リレーし、最後は博多駅前で打ち水して終了というイベント、福岡打ち水大作戦2014が開催されました。

 

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※オープニングセレモニーに福岡黒田武将隊登場

 

 

翌日は北九州打ち水大作戦

本日は福岡市の都心部で大々的に打ち水でしたが、明日は北九州市役所前で打ち水大作戦です。福岡市が高島市長が出れば、こちらも北橋市長が出ます。その他、県下いくつかの市町村や博多にある第2合同庁舎(省庁の支部があるところ)でもやったりしています。PRが上手なエリアは、事前にプレスリリースを作り、イベントやセレモニーも仕掛けたり、各首長を登場させたりしてPR合戦にも余念がありません。ですが、天神地区の打ち水が一枚も二枚も上手で、メディア露出をかっさらいます。それは、打ち水をやってきた歴史が違いますからね。

 

 

もともとは大江戸打ち水大作戦

意外に知られていないのが、そもそも「打ち水大作戦」って何なのか?いつ始まったのか?です。実はヒートアイランド現象なんて言葉も出始め、地球温暖化が比較的体感し始めた2003年の夏、東京で「大江戸打ち水大作戦」というのを社会実験と言いつつ始めたのがキッカケです。東京の広告代理店なのか、環境省なのか、そこは知りませんが、九州大学にいる河川・水の専門家である島谷先生のところに相談が行ったところ「打ち水したらいいよ」、というので始まったそうです。そしてこの水をただ撒くだけのイベントが、思った以上に楽しく、広がりのあるということがわかり、2004年に各地に飛び火、ここ福岡でも「打ち水したらいいよ」と言った張本人である島谷先生と、当時環境活動というか、天神でプロモーショナルにゴミ拾い活動をしていたグリーンバードの木下さんとがタッグを組み、福岡打ち水大作戦が誕生しました。

 打ち水大作戦 (http://uchimizu.jp/)

 

 

打ち水は福岡県内でジワジワと広がった

2004年、実は僕は一発目のイベントには参加できませんでした。大学を卒業してすぐの夏、平日の正午にやる打ち水イベントでしたので仕事のため不参加。しかしその後の土日にやった、警固公園での打ち水イベントに運営メンバーとして参加しました。

 

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(貴重な2004年の福岡打ち水大作戦の様子の写真!)

 

2005年からガッツリ運営に携わるようになり、2006年から県内各地でも開催されるようになり始めました。2007年には天神地区でイムズが自主開催を始め、2008年には当時ようやく解体工事を始めていた博多駅前でも開催されるようになりました。どこよりも詳しいのは当たり前です(笑)福岡打ち水大作戦の中枢でかつ、情報集約から発信までを2013年までやっていたので、福岡で一番事情通ってやつです(笑)

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※2008年、博多駅ビルが解体された当時の打ち水イベント

 

ほとんど知られていませんが、博多駅には古い井戸があり、その水を使おう!としましたが、検査もしてなくて泥水だったため断念したのを覚えています。

 

 

打ち水の水は、2次利用水を

「水を撒けばいい」という単純な行為なので、とある自治体では散水車使って上水を撒いちゃったらしい?そして市民から避難轟々、そりゃそうですよね。ちなみに打ち水の作法というのがありまして、お風呂の残り湯や、雨水を貯めて使う2次利用水を使いましょう!ということで、ここ福岡の打ち水大作戦で、我々が主催するときは「博多万葉の湯」からお風呂の残り湯をもらって、運んで使ってました。これがまたムチャクチャたいへんだったぁ・・・。

 

しかしこの打ち水、予期せぬ副産物を生みました。打ち水の原理は、地面に広がった水が蒸発するときに、熱を奪ういわゆる気化熱による、急激な温度変化で、水を撒いたエリアが温度が下がり、撒いてないところとの温度差で風が吹く、というもの。その効果を最大化するための実験を2006年に天神のアクロス福岡前で浸透性の高く、ジワジワと蒸発させるレンガによる温度変化を測りました。このレンガ、今では県内各地の公園の歩道などに使用されていたり、福岡大学では人工芝の下にレンガと同じ素材の石の粒を敷いていたりと、各地で活躍中です。

 

さらに、雨水を貯水するという視点から、都市型水害をなくそう!という発想が生まれ、各家庭で雨水を貯めることができ、かつそれを2次利用水として農作物にあげたりできる雨水タンク「エリザベス」というのが開発されます。「NPO法人南畑ダム貯水する会」がそのエリザベスの販売等をしています。ここがおもしろいのが、城南区を流れる樋井川が一度溢れたことがありますが、何世帯が雨水を何リットル貯水していたら溢れなかった、なんて計算までしてるんですよね。都市型水害が起こる理由は単純、雨水がコンクリート・アスファルトにより全て河川に流れ込むからなんですね。ところでなんでエリザベスなんて名前にしちゃったんだろうと思いますが、ここ福岡ではエリザベスを置いている家庭がちょいちょい存在します。

 

 

極め付けは、2004年よりこの福岡打ち水大作戦に参画している福岡大学工学部の渡辺先生。自宅全体を巨大な雨水タンクにして建築し、飲料や風呂以外の全ての水をこの雨水を貯水して使ってます。これが全国初でもあり、今では各地から取材や講演依頼が来ているようです。自宅を巨大な実験装置にしちゃった渡辺先生、すごいです。

 

 

福岡打ち水大作戦のひとつの完成形

2005年よりガッツリ運営に関わりはじめ、各市町村の担当者や国交省、博多万葉の湯から残り湯をもらってからの運搬、打ち水当日のイベントの統括等を実はずーっとやってきてたんですが、この経験があるおかげで、交渉とか調整とか、自分でもびっくりするほどのスキルが身に付いたと思っています。これは後々に立ち上げるテンジン大学でもおおいに活かされるわけです。

 

 

よく「テンジン大学」は、なんでこんなに続けられて、広がって、かつ常に新しいおもしろい視点を取り入れられるのか、不思議がられますが、このような過去の経験が相当に活かされていることは、なかなか表には出てきませんよね。

 

 

この福岡打ち水大作戦が頂点を迎えたのは2011年、当時天神地区はイムズだけが自主的にやっていたものと、市役所が単独でやろうとしはじめていたものを、WeLove天神協議会と福岡市環境局と、もともと繋がってはいたものの、「天神地区で一斉ないしリレーなどで同日開催する方が、よりプロモーションになる」ということで夜遅くまで調整を行った結果・・・。市役所前での大イベントでスタートし、その後天神各地の商業施設前で打ち水をするというリレー方式がはじまりました。

 

 

僕は間を取り持ち、当時、環境局の打ち水担当だった方に市長スケジュール含め交渉を行い、WeLove天神協議会で当時事務局だったKさんがたいへんがんばってくれまして、2011年に天神地区は一体となった打ち水大作戦に発展しました。

 

 

2014年は天神と博多が一緒に

実は2013年で10周年だった福岡打ち水大作戦という組織は、ほぼその機能を終え、自主イベントはもうしていなくて、情報共有とツール(のぼりや桶・ひしゃく)の貸し出しと、福岡市内の都心部小学校4~6年生への打ち水ノートの配布のみをしていたのですが、2014年はついに「何もしない」というのを決め込み、各地にお任せしました。すると、メディアの取り合いが起こることから絶対にないだろうと思っていた、天神~博多の打ち水リレーで同日開催というのをやってしまうあたり、この街のポテンシャルを感じます。WeLove天神協議会と博多まちづくり推進協議会はよくやったと思います。(お互いいろいろあるとですよ、天神と博多は)

 

 

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※天神と博多と協働で作ったうちわ

※打ち水するゾウくんは、福岡のマスコットキャラクター(笑)

 

 

ちなみにメディアの取り合いとありますが、そうなんです。浴衣着て打ち水って絵になる。だから「打ち水イベント」は取材がたいてい入りやすいんですが、同日開催しちゃうと片方の大規模な方が取り上げられちゃうわけです。2014年はイムズ前がスタート、となるとイムズにとっては一番おいしいわけです。でも2007年からいち早くやってたわけですから特権ですよね。毎年天神と博多と交代してやったり、天神も各地持ち回りでやるとお互い様になるので、そんなふうになるといいなぁと思います。

 

 

さて、明日は北九州打ち水大作戦に顔出ししてきます!


岩永真一(福岡テンジン大学・学長)への講師・講演依頼について

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