これからの地域づくりと社会教育施設はどうあるべきか?

2017-0705

数年前より違和感を感じていたことがありました。各自治体の自治会単位や小学校単位であったりする「公民館」や「市民センター」は、地域づくりの、地域活動の拠点ですよね。でも、博物館や美術館や科学館や図書館や歴史資料館とか体育館って、小さければ小さいほど観光要素が少なくなるので、より地域に根差した地域活動の拠点となりえるはずなのに、なんだか繋がってない感じがする・・・。

 

いや、もしかしたらすでに十分繋がっていて、学芸員の方々や館に務めてるスタッフが地域を回ったりして、「地域を学ぶ、地域と学ぶ」みたいなことができていて、いわゆる「地域人材」みたいなのの育成をやっているのを、僕が知らないだけかもしれません。

 

なのに「次の地域の担い手がいない」という声をしょっちゅう聴きます。

 

福岡市ほどの都会であれば、さぞやそんな問題はないだろうと思いきや、場所が田舎であろうが都会であろうが、公民館みたいなところに呼ばれて館長さんや自治会長さんや地域の役員的な方々に話を聞くと、「みーんな同じことを言う」んです。

 

「担い手がいない」って。

 

これだけ世の中に「館」がつく公共的な施設がたーくさんあって、それなりに活動もたくさんあってるはずなのに。これって何かと何かが繋がってないから起きている問題では?って気がしませんか?

 

 

もともと文科省のラインだった

福岡市には全小学校校区(今は145校区だったかな?)の全てに公民館があり、自治会がセットになっています。福岡市の所轄は「市民局」であり、各区の所轄は「地域振興課」です。これは国の管轄で言うと、総務省?内閣府?

 

でも、昔は公民館は社会教育施設で、文科省系列の施設だったそうですね。だから福岡市教育委員会が管轄だったそうです。そして博物館・美術館・科学館・歴史資料館などなどは今でも社会教育施設として文科省のラインですよね。

 

そっか、この守備範囲というか、所属している領域の違いがこれまで「地域」と「人材育成にあたる学び」の部分を隔てていた可能性がありそうです。いや待てよ、こんなわかりきったこと、とっくの昔に提唱されて改善されたり、領域を繋ぐための予算や事業があってしかるべきではないか?

 

そもそも「地域の次の担い手不足」という問題は、地域の政治家さんにとっても死活問題では?であればなおさら動きがあってもおかしくなさそう。でも自分がこれまで動いてきて、この両方の分野からファシリテーターなどで呼ばれる現場に「政治家さんがいたことは極めて少ない」んですよね。

 

ん?

 

なんかいろいろ「繋がってなさすぎ」じゃありません?

 

これからの社会教育施設はどうあるべきか?

そんな違和感をこの数年抱えていたんですが、文科省側からようやく動きがあったんです。2017年1月末に福岡中小企業経営者協会が受託して開催された「学びを通じた地方創生コンファレンスIN福岡」です。ここでは4つの分科会に分かれての議論があっています。その4つとは?「A地域人材育成、B地域コミュニティの活性化、C防災・震災復興関連、D公民館を起点とした取組」です。

 

まさに「地域の次の担い手」問題のど真ん中ではないですか!です。で、実はこのときの登壇者として相談されていたんですが、スケジュールが合わずに登壇できず・・・。そして2017年末にも同じように開催が企画されているそうで、また登壇の相談が来たのですが・・・今度も別で他県へ「地域人材育成の研修の講師」が入っていて、逃してしまいました。

 

でも、ようやくのようです。文科省がやりはじめているんですよね。さすが、社会教育施設があるからこその展開です。でも、一方で総務省や内閣府的な(?)、福岡市で言うところの公民館を活かしたような全市的な人材育成の動きはまだ見かけていません。

 

そんな中、福岡市南区の公民館の主事さんたちが構成する「研修部会」から相談をいただきました。「イベントや交流会や講座の企画の研修」と「人と人をつなぐファシリテーション研修」をして欲しいと。

 

つまり、実際に地域でその領域の真ん中にいる方々は、「地域人材を育成する前に、自分たちのスキル・ノウハウ・ネットワークを高めて広げなきゃ」の段階なんだな、ということなのかもしれません。

 

また、他県のとある市の市民環境部という部署からも先日問合せをいただき「地域の代表の方と一緒に伺うので、お話を聞かせてほしい」というオーダーでした。

 

結論!まだまだ社会教育施設「で」「が」やれることがある!

もっと多くの人を巻き込んで、部署横断的に、本当にその都市、その町、その地域の未来をどうしていきたいか?どんな人材がこれから必要か?育成しないといけないのか?(そもそも育成ってできるのか?)を議論する場すら少なったんだなって思いました。

 

であれば、やるしかないですよね。でもこのような話に政治家さんはどこまで把握していて、やらないといけないって思ってるんでしょう?(ぶっちゃけお金にはならないので、ビジネス的な視点の人は動かないと思ってますが)

 

いろいろ課題を次の世代に先送りしてきた結果、結局自分たちの世代に降りかかってきている問題になっていませんか?とすら思ってしまう。

 

(40歳以下の)若者たちはどうだろう?そんな話してる人はほぼ見たことないし、考えたこともないだろうし、地域の重鎮な方々と絡むのをめんどくさいとすら思ってる可能性あるし。

 

社会教育施設だけでなく、地域や自治会や行政だけでなく、いろいろ巻き込んでまずは「やる!」人が出てきてる地域がソトコトなどの雑誌見てると出てきているイメージですが、どうしていったらいいんでしょう?

 

冒頭のこちらの写真!

2017-0705

 

2016年度末に福岡市市民局が作成した冊子。公民館の役割や館長・主事さんたちがどんなことをやっていけば良いのかの指針みたいなことが上手にわかりやすく書いてあります。制作を手掛けたのはNPO法人ドネルモ!さすが山内さん★地域分野にもこうやってデザインが入っていくと、コミュニケーションが変わっていきますよね!


岩永真一(福岡テンジン大学・学長)への講師・講演依頼について

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