国際会議でプレゼンしたら拍手が起きた「地域人材育成」の話

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2016年9月30日(金)、北九州国際会議場で「第3回・アジア未来会議」という20カ国・約400人が集う国際会議のシンポジウムがありました。そこでなぜか登壇することになり(英語でプレゼンなんてできないのに?)、自己紹介でいつもの「ゴミ拾いを続けていたら、大学の先生になりました」と言ったら(実際は同時通訳が入ってた)、拍手が起きた!!その後のウェルカムパーティーでは50人くらいから英語で声をかけられ、「あなたのプレゼンはたいへん興味深い!」と・・・。

 

アジア未来会議?

鹿島建設の名誉会長だった渥美さん(もう亡くなられてる?)が、東アジア中心に優秀なエンジニアや技術者を養成するため、日本への留学が条件?の博士号課程の研究者へ奨学金として資金援助する、渥美国際財団という財団があります。1990年代後半より始まったそうで、この奨学金を得て活躍しているアジア出身の研究者・ビジネスマンがすでに多くいるわけです。そこで数年前より、この奨学金を受け取った人限定の?国際会議「アジア未来会議」が開催されるようになり、第2回のバンコク開催で北九州市立大学の近藤学長が出席し、第3回を誘致成功させちゃいました。

 

アジア未来会議ということで、テーマは「環境との共生」「持続可能な社会」です。

 

第3回の開催が北九州となり、北九州市立大学がホスト校となり、シンポジウム開催のあいさつはもちろん近藤学長。僕もホンモノの大学じゃないけど、学長・・・。あっ、いや、一応北九州市立大学に所属している教員(特任教員)というのもあって、なぜか声がかかり登壇することになりました。

 

世界のトヨタの基調講演のあとに・・・

シンポジウムでは北九州をメインとした日本の各事例発表です。基調講演には“世界のトヨタ”の水素や燃料電池車のチーフエンジニアの方が登壇、そしてその後に僕含めた3人の事例発表です。僕以外の2人は、北九州のNPO法人の方で、国連の会議とかにも出ている年配の女性。環境やジェンダーという2つの軸で活躍されている方です。もう1人は、アイデアをカタチ(事業)にすることでソーシャルインパクトを生む環境系企業の役員の方。東京に本社拠点があったのを、わざわざ「北九州が環境最先端だから」と本社を移したような、意識がものすごく高い会社です。

 

で、いまだに明確にわかってないんですが、その中に僕が交じって登壇。北九州市立大学がホスト校なので、シンポジウム司会進行も、コーディネーターも、北九大の先生陣が務めているので、北九大所属の先生として僕だけではないんですが、事例発表でなぜ僕か?答えはあとから「気づかされ」ました。

 

どんなプレゼンをしたのか

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冒頭に戻ると、約15分のプレゼンの最初に自己紹介でいつもの「ゴミ拾いを続けていたら、大学の先生になりました」で拍手が起きたあと、今北九州でやっている「地域活動を教育プログラムとして提供する先生」としての事例を、同時通訳が入っているのでとてもゆっくり、なるべくわかりやすい表現・言葉で、間をかなりとってしゃべりました。

 

一応スライドは事前に提出し、英訳もしてもらいました。上の画像がその自己紹介のときのスライドですが「professor」ってなってます(笑)でもこのあとちゃんと、研究活動はしていないし、地域活動の実践をして教える立場、地域活動を実践させる立場なので「ファシリテーター」という方がふさわしいかもね、って言いました。

 

あ、ちなみに僕自身がgreen birdを続けて、かつ大学生の1つのプロジェクトとして北九州チームも立ち上げているので、green birdのビブスを着て登壇したんですが、シンポジウム終わったあとの「一緒に写真を撮ってください!」の列!えっ!想定してなかったし、なんか嬉しいんですけど!

 

その後すぐ始まったウェルカムパーティーでは、北九州にあまりちなんでない(一応、日本にちなんだ?)出店が並んでワイワイなってました。

 

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地域人材育成という難題

僕のプレゼンを聞いた人から、シンポジウム後とウェルカムパーティーとで、外国人のうち9割以上の人が英語で、2人ほど日本語で「君のプレゼンはたいへん興味深い」と話かけられました。さらに、東京大学の先生や、現財務大臣の弟の麻生さんからも「おもしろい」と言われ、お酒も入って気分は上々!でした。

 

僕が発表した事例って、よそでも話したことありますが、これほどまでの反響はありません。で、なんでこれほどまでに「ウケた」のかを、コーディネーターをしてくださった先生も解説してくれたんですが、この場にいるほとんどの人が「エリート」なんです。

 

とくにアジア各国から来ているエリートは、日本と違い「お金持ち層」であり、家に召使いがいたりもあるでしょう、たとえ裕福でも貧しくても生まれ育った地域で「市民によるゴミ拾い活動」なんてものがそもそも存在しない。だから「ゴミ拾いの継続」でこの場で事例発表している身になっていること、そしてそれを「地域人材育成」や「環境問題」「持続可能な視点」としての教育プログラムたりえていることがエリートたちにとって「大発見」なのです。

 

世界の流れは「持続可能」と「地域人材育成」が来るよ!

今回、アジア各国のエリートたちから話かけられたこと、「ゴミ拾い」がめちゃくちゃ地味だけど社会にインパクトを与えること、地域での(ボランティアを含めた)活動が教育プログラムになりえること、そして「その都市・地域の持続可能な視点をもった人材を育成する事例」が世界にはまだまだないこと、を知りました。

 

最後の「都市・地域の持続可能な視点を持った人材」は、優秀なエリート層ではどの先進国でも存在するんです。ヨーロッパなんてとても盛んで、フューチャーセンターを設けている市があったり、いろんなプロモーショナルな仕掛けがあったりしますが、「地域活動の実践家として、大学で教える(ファシリテーションする)立場になり、地域と連携して人材育成する“人”」が世界にはまだまだ存在しないようです。

 

さらには最近のシブヤ大学への先進国からの視察も、まったく同じ文脈だそう。これから世界は人口100億を目指しながら、多くの人口が都市に移動していきます。だって消費に最適・効率的ですからね。そんな都市の中で、課題解決に動いたり、課題を解決するビジネスを起こしたり、活動そのものを人材育成の場にしたりする大学・団体・プロジェクト・人が、重要になってくる。そしてそれが立派な「仕事」として認識されていくのがこれからなんだ、というのを肌で感じました!!

 

そんな世界の潮流の、もしかしたら最先端に立っているうちの1人なのかもしれない?そう勘違いしちゃってもいいような気づきのあるお話でした。ちゃんちゃん。

 


岩永真一(福岡テンジン大学・学長)への講師・講演依頼について

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