スタッフの自主性を引き出す組織、テンジン大学の総会を開催

2016-0528

2016年の5月28日(土)、福岡テンジン大学のNPO法人としての4回目の総会でした。写真はこの日に開催した授業「オープンキャンパス」の様子です。

 

 

テンジン大学の規模感?

2010年に福岡市共働事業で立ち上がり、2012年4月1日からNPO法人として運営を開始、総授業数はこれまで約300コマ、学生登録者数は約6,000名、そしてこれまで述べ参加者数6,200名を超え、さまざまなテーマの授業をやってきました。その運営スタッフ経験者も計100名以上で、毎月授業への応募が150名くらいの規模。

 

数字だけ見てもけっこうな規模、このほとんどがボランティアで5年以上まわっているのが本当に不思議です。

 

リーダーの役割って?

組織運営というのは、強烈なリーダーのもと動いていくイメージがあります。でも、不思議なことに、テンジン大学で僕はほぼ「管理」をしてません。毎月、自然と授業企画が起こり、勝手に企画が決まっていき、WEBに掲載され、当日の運営ボランティアスタッフが集い、開催されていきます。授業の多くは僕が現場に行くことはなく、これまで大きな事故やトラブルは起きていません。そして僕からスタッフへの指示は、この流れの中にほぼありません。僕はテンジン大学の学長としてリーダーですが、ほぼ自主的に多くの人が動いているからこそ、このテンジン大学はまわっています。

 

個人的にはワンマンで、あれこれ指針したいタイプだったのに、いつしか役割ごとに各々で集まり、それが部署のような形になり、スタッフ同士が語らい、物事が決まっていくスタイルになっていった課程で、僕はリーダーとして「管理すること」を手放しました。

 

そもそも、テンジン大学は専従者が誰もいません。僕は全員を雇用しているわけでもなく、皆さんボランティアのもと動いてくれています。だから、「指示」「命令」ができないのです。いや、しても良いんでしょうけど、僕はそんなスタッフたちを「強制的に動かすこと」ができないと思っているので、「指示」「命令」はほぼしてきませんでした。

 

 

管理することをやめると、自主性を引き出せる?

すると何が起こったか?スタッフは自主性を発揮し、各々で調整しあったり改善しあったりしていく。フルタイムでテンジン大学のことをやっているわけではないので、スピード感はありませんが、確実に、着実に、少ないコミュニケーションで企画と運営をまわすためのノウハウが、どんどん溜まっていく、そしてどんどん逞しく成長していく。スタッフを続けている人で、自主性を発揮する人や、企画をゼロから行い、当日の進行からスタッフマネジメントまでをやらないといけない「授業コーディネーター」を何度も経験している人は、確実にスキルアップしていきます。とくに「コミュニケーション力」と「段取り力」。

 

人は育てるものではなく、育つもの、というのを本当に実感。ただ、これだけは言える。それはまさに「そのような環境があるから」なんですよね。組織風土も何もない中で、いきなり管理することをせず、自主性を引き出そうとするのは不可能に近いと思います。リーダーが、なのか、その組織が、なのか、みんなが集うコミュニティが、なのかわかりませんが、スタッフたちが安心して寄り添える太い幹がきっとあるからなのかもしれません。

 

・余白がある

・役割を見つけやすい

・刺激がある

・新しい何かと繋がれる

・認めてくれる人がいる

 

単純ですが、その環境にはこのようなものがとても重要で、これってあらゆる組織に通ずると思っています。

 

このテンジン大学のスタッフ、昨日も多く集まりましたが、下は高校2年生から上は60歳過ぎた方まで。そして職業も本当にバラバラ。この多様性があり、かつ管理がもはやできない中でいかに組織マネジメントをしていくのか?立ち上げの2009年から7年を振り返ると、何よりテンジン大学で一番繋がり、一番学んでいるのは学長である僕自身だと確信してます。

 

そんなことを思わされた総会でした。また2016年度も少しずつ、歩んでいけるテンジン大学でありたいと思います。


岩永真一(福岡テンジン大学・学長)への講師・講演依頼について

プロフィール

講師、講演、ファシリテーターの実績等について

プロデュースの実績等について

お問合せはこちらから