地方の大学教育は変化の途上!~その1:動画学習~

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大学を卒業した方であれば、どのような講義だったか記憶があると思います。従来の大学教育は、大きな講義室にめいっぱいの学生を入れて、有名な教授が熱弁をふるう、学生たちはノートに書き写す。なんて光景だったと思います。2000年入学な僕の時代ですらそうでした。ところが・・・

 

大学の講義はどんどん無料化する!

正確には大学入学は無料化は難しいのでしょうけど(ソーシャル大学のテンジン大学は入学無料です★)、講義はどんどん無料化に近づいていると言ってもいいです。世界の名門大学の授業をネットで受けられる無料教育サイト『MOOC』って知っていますか?

 

世界の有名な大学、有名な先生の講義を無料で動画で見れるというサイトです。日本では、NTTグループがこれの日本版といて「gacco」というサイトで展開いていますね。

→ 無料で学べる大学講座「gacco」

 

そして・・・

 

世の中から「卒業」をなくす

という理念のもと、インターネットで無料講座を展開するのが「schoo」です。このschooが、2015年度に10大学と連携した無料の動画講義を展開するというニュースがありました。

→ schoo×全国10大学

 

従来型の教科書をもとにした知識提供型の学習モデルは、どんどん動画化され、限りなく無料に近づいていっています。こうなると、これまでの大学の講義のあり方だけでなく、高校・中学、ましてや小学校における学習方法に大きな変化が訪れることは予想の範疇だと思います。すでに世界で展開している「MOOC」ですが、アメリカの地方大学の事例で、全面的に動画学習を導入し、予習として動画を見て来て、講義の中で議論し合う、というスタイルを作っているところもあるそうです。

 

ですがあくまで「知識教育」としては動画学習は講義より優れているのですが、義務教育課程では、それより大事な「社会性」「道徳性」なんかも身に付けられるカリキュラムになっているので、動画と実践のブレンド型が広まっていくのではないかなぁと思っています。それはもちろん、高校も大学も一緒だと思います。

 

「平均学習定着率(ラーニングピラミッド)」を見ると、半年後にその学習方法でどれくらい覚えているか?は、講義が一番低く5%ですが、動画学習(視聴覚)は20%ともう4倍の効果があります。

 

動画学習とセットで実践と振り返りが必要になる

これから日本全国の大学の講義に動画がどんどん入ってくる、講義そのものが動画化する、という変化が起きていくと思いますが(実際は先生方が雇われているので、その変化はジワジワ起きていくと思いますが)、やっぱり動画だけでは「わかっていても、できない、やれない」人材を育成するだけになるので、実践が必要になっていきます。

 

そこでセットとなる学習方法は、サービスラーニング(SL)やプロジェクトベースドラーニング(PBL)と呼ばれる、アクティブラーニング(主体的な学び)をつくる手法になってくると思っています。このSLやPBLは、ラーニングピラミッドで言う「自ら体験する」という部分であり、事後の検証や同僚・後輩に「教える」という行為もともなうため、「実践教育」としてジワジワ大学教育に広がっています。

 

先日の新潟出張で、地方の国立大学が「どんな体験が学生を成長させるのか?」ということに真剣になって取り組もうとしていることを知りました。僕自身も、北九州で大学生にSL&PBLという手法で、プロジェクト(地域活動)を行う学習をしている先生、という体験ができていて、本当にこちらも勉強になっています。今後、これらの教員人材が大幅に不足していくと思います。


岩永真一(福岡テンジン大学・学長)への講師・講演依頼について

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