これを伝えたい!をワークショップの形で

2014-11-19asa

11月のテンジン大学の授業は合計5つありました。

 

19日(水)の朝キャンパスでは、上の写真の

・福岡市がなぜ特区になったのか?という市政に関する授業を。

 

22日(土)の第4土曜日テンジン大学の日では

・まちの宝を探そう!というまちあるき授業

・BOOKUOKAという本のイベントとコラボした私だけの本屋という授業

・海の中道にある水族館マリンワールドのバックヤードツアーの授業

・太宰府にある戦国時代の出来事、岩屋城の戦いを登山で体験する授業

 

9月にテンジン大学の授業を初体験し、今日11月22日の授業にスタッフとして始めて入った女子大生と、打ち上げの飲み会で話をして改めて気づいたことがあります。

 

ありそうでない、自分のやりたい!をワークショップで

まず、自分自身でイベントを企画したり、集まってワイワイパーティーやったり、という人はいますが、それは比較的“自分の人間関係の範囲”に近しい人たちで集まるため「同質化」しやすいという特徴があります。そしてなおさら、「自分の伝えたい!」「自分のやりたい!」というイベントであれば、一方通行の伝える場(講師がいたり、トークセッションだったり)が展開されたりします。

 

しかしテンジン大学の場合は、ワークショップが組み込まれているケースがほとんどです。それは企画するときの大前提として、企画者には入れてもらうようにしているのですが、女子大生が言うには“それ”が他にないスタイルだ、と。

 

通常、よくある地域のワークショップや、行政主導のワークショップは、必ずクライアントがいて、目的やゴールがある中で、仕事として受けているファシリテーターがいて、ワークショップが展開されます。このとき、ファシリテーターは「自分の伝えたい」を出すことはあまりなく、いかに参加者から引き出すか・促すかの役を徹底します。

 

しかしテンジン大学の場合は、企画者が授業のファシリテーターを務めることが多いので、そもそも企画が「自分の伝えたい」をカタチにしているため、先生という材料を使って、伝えたいの「情報提供」や「話題提供」を行い、その後に自分主導でファシリテートするワークショップが展開される。

 

実はこの形が他にはないんだ、ということを言われました。確かに、「自分の伝えたい」「自分のやりたい」をワークショップという形を入れて展開しているところはこの福岡において他にはありません。

 

人の心を動かし、行動を促すというスキルが身に付く

その女子大生は、高校のときからモノゴトをよく観察し、言葉にする経験が多かったようで、大学生ながら様々な経験を体力が続く限りやってきたようで、卒業までに地元でも経験しておきたい!と京都の大学にも週1で通いながらテンジン大学に参加を始めました。その女子大生が指摘してくれた「このようなやり方で、世の中に自分の伝えたいことを表現する場は、この福岡では他にない」という視点、振り返ってみるとこのやり方をしているからこそ、人材が育っているのかもしれません。

 

福岡でも他のプロジェクトや季節限定のイベントなど天神などで展開している団体・グループはありますが、やはり首謀者やプロデューサー1人の手によるものが多く、下が育っていないのと、関わるボランティアがあくまで作業人でしかない、というところでテンジン大学の自由に企画が生まれ、自分たちで作っていくことで実践的に人が育つ仕組みのことを聞かれ、皆さんたいへん驚かれ、感心されます。

 

実際に「授業を企画」するときは、「そもそも、なぜ自分はこの授業をやりたいのか?この街になぜそれが必要なのか?」という視点で、頭の中にあるものを言語化してもらうところからスタートします。そしてそれを「どのような形で伝えるか」「どんなことを持って帰ってもらいたいか」というのを授業の核として考えてもらう、という企画の立て方をしてもらっています。

 

さらに「どんな人に伝えたいか」も言語化させることでターゲットを明確にし、これをもとに授業のタイトルと告知ページの文章を組み立ててもらいます。何度か授業企画を体験すると、本当に伝えたい人に、伝えたいことを、伝えられる授業になります。ここで言う“伝える”は、知識提供ではなく、参加者の頭の中に「そのことについて意識させ、考えてもらう」ということです。

 

人は意識して考えると、新しい疑問が出てきたりします。「これってどうなってるんだろう?」と。こうなったらしめたもの!その人はもう自主的に学び行動を起こす第1歩を踏み始めます。

 

この一連の授業企画は、「自分自身が思い描くことを、どのように人に伝え、かつ伝えた人を実際に心と体を動かすことができるというスキル」をコンパクトに実践的に学ぶ機会になっている、ということです。女子大生が言うには、このようなことを実践的に学ぶ場がまさに無い、と。

 

ということで、テンジン大学としては意図的に人材育成という意味もあり、このようなやり方をずっとやってきたのですが、それを見抜いてかつしっかり利用しつつ自分を高めようっていう大学生が来てくれたことに、改めて感謝ですね。

 

アクティブラーニングをもっと広げよう!ラーニングファシリテーターをもっと増やそう!テンジン大学という大きなプラットフォームを使って、これからも僕は模索を続けたいと思います。


岩永真一(福岡テンジン大学・学長)への講師・講演依頼について

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