ファシリテーター

対話型会議を目指そう!組織の生産性を高めるために

仕事における“会議”というと、進行役のような上司がいて、報告事項が何人かから発表されて、中には一言も話す機会がない人もいて、進行役のような上司が質問したり、参加者に「意見ある人はいますか?」とか聞いて、終始固い空気のまま1時間も2時間もかけて行うもの。

 

これまでサラリーマンとして複数の会社で働いてきたけども、人数が多い会社ほど上記のような会議の進め方だった。それは不思議なことに会議の参加人数に関係なく。新卒で1つの会社でしか働いたことのない人であれば、その会社の“会議”や“仕事の進め方”しか経験したことがない。日本の大学でも講義で「会議の進め方」なんてアカデミックに学ぶ科目なんてほとんどないだろうし、大学生も積極的にそれをとろうとも思わないだろう。

 

一方でこんな経験はないだろうか。3~4人くらいの雑談から始まって、何を言っても許されるミーティング。誰かが思いついたふざけたアイデアに、誰かが燃焼材を投入しどんどん脱線。ところがまわりにまわってそのアイデアが物語になり企画になっていったり。

 

プロジェクト型の職業混合のミーティングや、目的が明確でブレーンストーミング(いわゆるブレスト)が前提でやるミーティングはこうなりやすい。この違いって何にあるのだろうか?

 

フラットな関係性とほどよい人間関係の距離感が会議を活性化する

僕もサラリーマン時代は、冒頭で書いたような「会議経験」しかなく、会議はそんなもんだろうと思っていた。一方でその次に書いたような「企画ミーティング」も経験したことはある。あえて「会議」と「ミーティング」と表現をわけてみたが、まぁ一緒だよね。

 

「日本人は生産性が低い」と言われるけど、「会議」と呼ばれ冒頭のような「やり方」で進行するタイプのものって、何も生まない割に参加している人のその時間の人件費を考えたらいったいいくら使っているのか?相当無駄なことをやっていたんだなぁと思う。

 

独立し、ファシリテーションというものに出会い、そして年間50~60本ほどのいろんな「職場・組織・プロジェクト・コミュニティ・イベント・講座」の“場の設計”を経験したからこそ言えるのだけど、人数が多くても、参加者の役職が利害関係あったり上下関係あっても、価値観がバラバラでも、冒頭のような「会議」にならないやり方があることに気づく。

 

人は意識的にも、無意識的にも、環境に従う生き物。この環境を整備してあげると「生産性の高い会議」は成立する。それは「利害や立場」と「発言」を切り離す手法でフラットな関係性にしてあげて、何を発言しても許される距離感・関係性という環境ができあがると、声もアイデアも「問いかけ」次第でいくらでも出ることがわかった。問題は、どうやってそのような環境をつくったらよいか?

 

ファシリテーターがいれば解決するのか?そうは思わない。参加者一人一人が「会議はこういうものだ」という無意識の概念にスイッチを入れて切り替えること。切り替えてもらうために、「対話がしやすい、アイデアが出しやすい、生産性が高い会議」を体験し、参加者全員が目的や課題という共通認識を持てた上でスタートできるのが一番だと思っている。そしてそれを「無意識化」、いわゆる「これが会議だよね」という文化づくりが、多様な人が働いたり活動する組織を活性化すると思っている。

 

対話型会議が組織の生産性を上げる?

数年前に『データの見えざる手 ウエラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則』(矢野和男著:草思社)という本を読んだ。ウェアラブルセンサーを付けてビッグデータを解析し、そこから見えてきた「人の様々な営み」を分析した本だ。非常に、ひじょーに、ヒジョーにオススメで、この本に「生産性の高い組織」へのヒントがある。ビッグデータで見えてきたものなので、そこらへんにある組織論の本より、はるかに信頼度が高い。

この本に出てきて、経済・ビジネス面と密接にかかわっていたのが「人間関係」、そして「ソーシャルキャピタル」。ソーシャルキャピタル関連の書籍も含めて、ものすごく端折って簡潔に言うと「生産性の高い人は、社内・社外の多様なキープレイヤーのハブになっている人」であり、そのような人材が各部署に点在し、「雑談含めて多様なコミュニケーションが成立している組織」は生産性が高いということ。

 

そのような組織文化をつくるには、やはり「対話」が重要であり、人と人が最も多くの重要な情報をやりとりする「会議」を「対話型会議」にしていくことが近道だと思っている。

 

そう思いいたって、代表をしているソーシャル大学である福岡テンジン大学、そして今では世界一の規模になったグリーンバード北九州では、それを目指してきたので、地域・テーマ型コミュニティとしては、規模も大きく成果もあげ、人も育っていく組織なのではないかな?と今では思う。



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