意外と知らないサンセットライブの裏側

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糸島半島の果て、芥屋海水浴場が音と人で埋まる3日間。日本全国から「ライブのファン」が集まるサンセットライブをご存じでしょうか。

 

 

もとは、二見ケ浦あたりのサーファーたちの集い場として作られたという、CAFÉ SunSetのオーナーの林さんが、21年前に始めたライブイベント。どんどん人気になり、参加者もアーティストも豪華になってきて2002年より芥屋海水浴場に移動して規模もドーンと大きくなりました。このサンセットライブとは、海と自然の恵みに感謝!LOVE & UNITYをテーマにしたライブ。オーナーの林さんの熱が常に入り続けているライブで、毎年「手作り感いっぱい」なのです。

 

 

常に変化をしていくサンセットライブ

そんなサンセットライブですが、この10年ほどで、実はかなり大きな変化を起こしているんですが、意外に知られていません。僕が事務局長を務めるgreen birdの福岡チームは、2004年より参加をはじめ今年で11年目。当時は、会場内どこでもタバコ吸ってる人がいて、ポイ捨ては当たり前。飲食店は各々の容器で提供し、それがまた大量のゴミを産み、ライブ入場者も各々の飲食物を持ち込んでそれがまた大量のゴミになっていました。

 

 

2006年のレゲエ祭りのときはとくにひどかったのを覚えています。我々green birdは、日中に会場内をそうじし、ライブ終了後にお客さんが帰った直後の会場をそうじするのですが、もううんざりするくらいのゴミの量でした。ホント泣きたくなるくらい。とくに最終日終わったあとの会場は地獄絵図のようなゴミの散乱。

 

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今年のgreen birdブース:左の頭にタワレコタオル撒いてるのが僕です

 

 

ところが、2002年から芥屋海水浴場にやってきたライブとともに、ゴミまで持ってくるようじゃ、何が海や自然に感謝だ!と、林さんは行動に出ます。2008年に、飲食ブースの完全再利用食器を導入し、参加者自身が「自分の手で分別する、しかも13分別する」エコブースを展開したところ、ゴミの減量はなんと約88%。その後今年に至っては、参加者も飲食店も「文化」が染みつきはじめ、今では会場内でゴミを見つけるのが難しいほどにまでになりました。

 

 

さらにさらに今年からは、再利用食器の洗剤に「シャボン玉石けん」が協賛でつき、もっと進化しています。初めてこのライブに、green birdのスタッフとして入ったメンバーは、誰もが驚愕します。あまりにもキレイ過ぎる会場と、その仕組みを見て。

 

 

この状態を知ると、よそのイベントや祭りでは「ゴミ」を意識したものが全くなく、悲惨な状況がよく目につきます。来月ある北九州の八幡で開催の餃子サミットの実施で、green bird小倉チームに参加要請がきたので、実施概要を見せてもらった当初は、とてもじゃないけどゴミの処理問題をあまく見ていたので、だいぶ突っ込ませてもらいました。その後どうなったんだろうか・・・。

 

 

つい先日開催の、博多の(正確には箱崎の)放生会(ほうじょうや、と読みます)の祭りですが、毎年ゴミの量がすさまじいですホント。8月1日に何十万人も来る?大濠花火大会後にもそうじしていますが、もうたいへんですよそれは。これらに比べるとサンセットライブは、例えクローズドな環境とは言え、ホントにゴミが発生しない、ほぼ完ぺきに近いものができています。イベント関係者(とくに行政の担当者)は視察するべきだと思います。(余計なゴミ収集・処理コスト減りますから)

 

 

ゴミ問題以外にも進化がある

さらに11年前に独身だったライブ会場に来ていた人たちも、結婚して子どもがいるのか、「子連れでライブ参加できる」ように、トランポリンや竹のブランコも登場、たくさんの子どもを今年も見ました。

 

 

毎年アーティストも変わっていくし、毎年看板やブースなんかも手作りで、ステージもコンセプトも変化していくサンセットライブ。裏側では、毎年の反省を踏まえて、どんどん進化していってるのがわかるので、いったいどんな組織運営体制を敷いてるんだろう?と興味を持ちます。

 

 

がしかし。その運営のほとんどがまたボランティアで100人以上が動いており、green birdも入れると200人以上は1日に動いている計算になります。それでいて、毎年運営スタッフとして参加する!という超コアなファンがいることが、サンセットライブが愛されるもっともな理由でしょう。

 

 

ビジネスの世界でも、コアなファンをつくり、いかに階級ピラミッドを大きくしていくかが、そのビジネスモデルを大きくするかに繋がりますから、サンセットライブはいろんな階層のファンが着実に作られるモデルになっている、と思います。

 

 

毎年の僕の参加の仕方はコレ!

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そんな福岡の夏の終わりを告げる、すばらしいライブの運営の一部に、今年も関わらせていただきました。上で説明したように、green birdの役目はまさに「keep clean」のためのそうじと、その存在によって会場内にゴミを捨てないようにするパフォーマンスだったりするんですが、それ以外にもちょいちょい裏方をしています。会場入り口のリサイクルブースの運営だったり、ライブ中の雰囲気づくりにシャボン玉飛ばしまくったり。

 

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なんですが、実は僕は、今年はライブというライブを1つも見ずに終わりました。3日間のgreen birdのメンバーたち延べ80人の参加者のお世話係りとして、宿泊の2泊する合計50人の、ヒト・モノ・カネ・情報のマネジメントに徹底しました。宿泊込のボランティアメンバーの告知募集から、1人1人への連絡、前日のブースセッティングから、宿泊の手配とさらに交通手段の手配・調整、お金の管理も全部です。

 

 

実は毎年、これが楽しみのひとつになっています。なぜかというと、社会人になるまでも、なってしばらくしても、ここまでの「仕事」を任される機会って絶対に、というくらいないです。でもボランティアだったら「僕やります」って言えば体験できるんです。たいへんだけど。「なんだ、ボランティアかよ」と思うかもしれませんが、バカに出来ません。なぜかと言うと、相当なスキル向上を見込めます。仕事でのチームマネジメントって、お金発生してますよね?社内なら給料や上司部下の権限、社外なら発注・受注の関係。ボランティアって、1円も出さずに(出せずに)これらチームの行動を動かさないといけないんです、モチベーションを保って。このノウハウは実践しなければ絶対に学べません。教科書に書いてないです。知識としてあっても、それが実際に使えるかどうかは、その人のコミュニケーション能力次第!と、振り返れば言い切ることができるのも、このサンセットライブあってこそなのです。

 

そんな参加方法を知ってしまったら、もう一般での参加は、お金も払わないといけない上に、何も学べないし、充実感も得にくいし。ということで、裏側のライブを支える側の参加、たまらないですよ。


岩永真一(福岡テンジン大学・学長)への講師・講演依頼について

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