中小企業は採用難の時代~インターンの次はNPOとの協働が来る!~

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ワークライフバランスが叫ばれ、週休3日制度を導入する企業が「変わり者」ではなくなり、残業代も出る・そもそも残業が少ない職場づくりを早急に行っている企業が増えているようです。でもこれはどうやら首都圏の話。

 

先日、主にハイクラスの人材採用コンサルの仕事をしている友人と意見交換しまして、東京や福岡の採用状況について聞いてみました。それに加えて、自分の周囲の(主に福岡の)企業経営者たちの声やSNSでの発信を見て感じたこと、さらに自分やテンジン大学で近年起こっている「人材の紹介」に関することをまとめてみました。

 

東京と福岡の企業はこんなに意識が違う!

ハイクラス人材の採用コンサルって、話を聞くとなんだか遠い世界のようですね。団塊世代がどんどん抜けていき、「マネジメントができるリーダー」や「少ない中間層を埋められる人材」が欲しい日本の企業。それに加えて「新規事業を手掛けられるリーダー」なども求められていることや、近年活況となっているスタートアップ企業も優秀な人材を高額で獲得しに行ってますので、「30~40代のデキル人材」は空前の売り手市場。

 

東京では人口によるマーケットが大きいので、1つの業種にも多くの会社が乱立しており、まさに「競争」の土壌。そこで優秀な人材が獲得できなかったら企業の死活問題!10年後生き残れない!という危機感が非常に強いそうです。そのため、「採用にはしっかりお金をかけて戦略的に取り組んでいる」そう。

 

福岡でもその余波はかなり受けていまして、テンジン大学に出入りしている大学生や教え子である北九州市立大学の大学生たちの中でも、コミュニケーション能力が高くリーダーシップを発揮できるタイプは「こぞって首都圏の企業」へ就職を決めています。というより囲い込まれている感じ。その企業も「創業10年以内」みたいな勢いがあり、成長中の企業が多いです。新卒だけでなく、中途でも「良い人材いたら紹介してください」と2社ほど社長さんから言われています。

 

一方、福岡では?

コンサルの友人いはく、「この街は“人”に本当にお金をかけない。だからこれからも優秀な人材は首都圏に取られ続ける。福岡の経営者は口では良い人材欲しいって言うけど、予算ややり方見てると、全くそう思わない。」と毒に近い嘆きすら感じます。というのも友人は福岡が大好きですからね(笑)

 

自分の知り合いの社長さんがSNSで「人材募集」の投げかけを数件見ますが、どこもやり方が10年前とあまり変わっていません。社長自身が「ブラック的な働き方で成果を出し、社員にもそれを求め、多くの退職者も出しながら組織を大きくしてきた自負」があるのも、少し問題だと思います。だって、辞めていく人がいまだに多い。

 

これでは「良い人材」は来ないと思います(笑)僕自身、行きたいと思いませんが、東京の企業だったら行きたいって思うくらい魅力的な企業が増えている印象。

 

人材戦略の優先順位は「採用>抜擢>育成」

良い人材が取れない!じゃあ、今いる社員を活かせばいいじゃないか?と思うかもしれませんが、組織をマネジメントしているとそうもいきません。自分も誰も雇っていない経営者ではありますが(笑)100名以上いるボランティアスタッフや有償スタッフとともに、どうリソースを配分し、プロジェクトを行うか?はテンジン大学の経営でもとても重要になります。ましてや、雇用している社員がいる組織ではなおさら経営者は毎日悩んでいると思います。

 

社員が元から優秀であれば、「良い人材いませんか?」なんて言いませんから、やはり人材不足なのです。そして多くの企業の人材戦略は「採用」が最優先にされます。なぜなら、育成はとても時間がかかるし、外部の講師や研修制度でもお金かかるし、成果がいつ出るかもわかりません。抜擢も、力不足の社員をプロジェクトリーダーにしても、スピード減速やミスなどが出る可能性もあります。せっかくお金かけるなら「良い人材を採用」するのが一番手っ取り早い!ってなるようです。

 

さらに「若ければ若いほど、潜在的なもの、ポテンシャルがある」となるので、中途よりも新卒採用に力を入れようとします。

 

中小企業の採用活動はハイリスク!でもリターンは?

とある企業の部長さんから「来年春に向けて3人の新卒採用の枠で、会社的にはいくことに」と聞きました。でも、「内定出しても残ってもらえる可能性(確率)が全くわからないので」と。つまり、これだけ日本全国売り手市場なので、優秀な大学生ほど内定をガサっと持って行きます。そして結局どれか1つにしか就職できないので、残りの内定は辞退してしまう。こうして、辞退された中小企業は「5人に内定出したのに、1人しか残らなかった」とかになるそうです。逆に5人とも残ったりしたら「3人の枠」しか予算設けてなかったりするので、もうリスキー極まりないですよね。

 

そんな中、近年流行ってきるのがインターン。大学3年生のタイミングで企業と大学生を出会わせてしまうという取り組み。人間関係が出来てしまえば、採用もしやすいし、辞退もされにくいという事実があります。

 

でも、それでも優秀な人材ほど「もっと自分を活かせる職場」を求めて動くため、なかなか捕まえておくことは難しいと聞きました。

 

ソーシャルな分野に人材アリ!ネットワークあり!

そんな時代背景もあり、僕のところやテンジン大学に「良い人材いませんか」という相談が来たり、実際に一緒に新卒採用説明会を開催する企業が出てきたりするわけです。(しかもそれで内定2名出て、2名とも就職してしまうとか!)

 

福岡テンジン大学が開校した2010年当初から数年間、スタッフとしてサポートしてくれた後輩が、独立して起業、この2年ほどで資金調達をしてスタートアップ企業として成長を始めています。そのときに必要になるのが人材!テンジン大学で繋がっていたことが発揮され、なんと3名も採用。さらに外注としてもテンジン大学スタッフへ仕事を発注。

 

彼が言うには「グロービスのネットワークと、テンジン大学のネットワークがあれば人材には困らない!」と。

 

そうです、ソーシャルセクターには「社会をよくしたい」と行動を起こし、他者とコミュニケーションしながらプロジェクトを推進させる力のある人材がちょこちょこおります。しかしこの人材に重要なことは「自分の行動が社会にとって良いかどうか」という判断基準があること。

 

昨今の人材難に悩む中小企業の経営者や事業が、しっかりと「社会貢献」の文脈や物語を持って、NPOなどのソーシャルセクターと繋がっていくことは、人材採用、リクルーティングにとって大きな武器となることを一連のことを見聞きして感じます。

 

そうなると、なおさら福岡の中小企業はソーシャル分野への関心が低く、優秀な人材獲得にあまり本気になっていないので、もっともっと人材不足に悩まされることになりそうです・・・とコンサルの友人も言っていました(笑)

 

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