次世代教育!中高生・夢チャレンジ大学でどんな学びが得られるのか?

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2012年より始まった福岡市の中学生・高校生向けの教育事業「中高生・夢チャレンジ大学」、2017年で6回目を迎える今回のテーマは「STEAM」です。2012年度が始まった当初、僕の方から福岡大学の田村先生を推薦させていただき、西日本新聞社が事務局として参画し、グリーンバードが講座企画等を担当するということで、4社の実行委員会ベースに動き始めた次世代型教育プログラムです。

 

STEAM教育とは?

“Science, Technology, Engineering and Mathematics” (STEM)、すなわち科学・技術・工学・数学の教育分野を総称する語に”Art”芸術を加えた日本の造語。Artが入ることでSTEMから生まれる分析・仮説・計画・企画を表現することで、「デザイン思考」&「リーダーシップ」と掛け合わせることができ、「自分がやりたいことを実現する力」を養うための教育!と夢チャレでは定義している。

“夢チャレ”で学ぶSTEAMは世界基準

2012年からの夢チャレで、毎年微妙に役割は変わってきているものの、講座企画だけでなく、当初の事業設計、キャッチコピーからパンフレットの構成&コピー、ホームページの制作なども担当しています。毎年少しずつテーマが変わってきましたが、2016年に「デザイン思考」が入ってきて、これまで行ってきた「リーダーシップの開発」と「クリエイティビティの発掘」に加え、2017年は「STEAM」です。

中高生・夢チャレンジ大学2017 WEBサイト

 

開校式&宿泊研修の最初のメイン講師は、MIT(マサチューセッツ工科大学)やタフツ大学、慶応義塾大学をはじめとする大学との共同研究をベースとした「創造する楽しさ」に気づけるワークショップを行ったり、私学として海外や日本でSTEM教育をしている「石原正雄」先生。

 

石原先生、本当にすごい。今まで見てきた数々の先生の中で群を抜いてトップに躍り出た、こんなに難しいことをとてもわかりやすく、かつ興味を引かせて引き込み、「まだまだこの人から教わりたい!」と思えるような時間にしてしまう方です。きっと、今回の約100名の中高生たちはそのすごさに気付かないかもしれないけど、大人になったらいずれ気づくときが来るかもしれない。

 

今回は石原先生が言うに「MITの物理の講義で行われる体験プログラムを、中高生版に」ということで、「音が鳴る原理」を知り(工学)、それを因数分解し(数学)、釣り糸やストローを使って管楽器・弦楽器を何度も何度試しながら音を探っていき(科学&技術)、3時間後には全員で演奏ができるようになっている。しかも、音が鳴る原理は体験しながら学んだので忘れない、いや、忘れられない。こんなに楽しく、奥深く学べるプログラムを設計できるなんて!!

 

しくみデザインの中村さんによる、ビジュアルプログラミング・ワークショップ

2日目は、九州産業大学の聞間先生と福岡大学の兵土先生による「レゴシリアスプレイ」という、レゴブロックを用いた自己探求ワークショップで、自分から見た自分と他人から見た自分と、未来のこうなりたい自分というのを「言語化」していきます。そしてもう1つが、福岡に本社があり世界のIntelで世界中から応募(2800作品とか言ってたような)の中から最優秀賞をとった、しくみデザインの中村さん。

 

まず自己紹介で、「10年前の大学院生(現九州大学芸術工学部)時代に、世の中に出したプロダクトは、まだ時代が追いついていなかっただけ。時代が追いついたら世界が”すげー!!”って言ってくれた」とサラっと言ってしまう人です。そんな中村さんが開発したのが「KAGURA」。WindowsもMacも無料版ダウンロードできるので、ぜひ試して欲しいPCとカメラで演奏できる楽器アプリです。

KAGURAのオフィシャルサイトはこちら

 

そしてワークショップでは「Springin(スプリンギン)」というビジュアル型のプログラミングアプリを使って、その構造(各アイテムや機能、条件など)を理解し、自分たちのアイデアと掛け合わせて組み立て、ビジュアルに落とし込んでいく「ゲームを自作できる」教育型アプリです。

Springin(スプリンギン)のオフィシャルサイトはこちら

 

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今回は福岡市・背振少年自然の家で2日間(8月17・18日)、寝食をともにして過ごしました!夏の背振は涼しくて冷房いらず、虫も少なく、かつ規律も厳しいため「研修所」としては実は「少年」だけでなく、企業研修としても良好な場所では?と思いました。WiFiさえもう少ししっかりしてれば(笑)

 

デザイン思考やAI・ロボットについてのワークショップ

8月21日(月)は、リパブリックの岡橋さんが「デザイン思考」を用いて、質問をデザインし、そこからインタビューを構造的に学び表現できる「ラジオ番組(3分)」をチームで作っていくワークショップ。もう1つが、AIやロボットについての現在・これからの未来についてと、そんなAI・ロボットと「人間が共存して職業を補完し合う関係」を想像し、ロボットアイデアを出し合うワークショップ。

 

これらを経てサマースクール的な体験プログラムを終え、夏休みが終わる中高生たち。10月1日(日)の閉校式では、画家の冨永ボンドさんによるワークショップで「表現すること」「つくること」を体験し、卒業となります。

 

大人でも毎回学びがあり人生の糧になる夢チャレ!

こんなことを言っていいものかわかりませんが、僕は本当に幸せです。2012年からこの事業に関われて、学校ではできない、教えられない「これから社会に出て、社会をつくっていく若き人たち」への教育プログラムを作ったり見たりしてきました。さらに2012年から毎年、中学生や高校生たちとの出会いがあり、彼ら彼女らがテンジン大学に入ってきて参加したり、スタッフになったり、さらには授業を企画した高校生もいました。

 

そして何より、この夢チャレが始まった翌年に生まれた長男、そして次男が、これから出ていくであろう世の中に向けて「どんな体験」「どんな価値観」「どんな思考」が経験できるか、させた方が良いか、などを深く考えさせられる時間になります。

 

これがまた、九州大学での講義や北九州市立大学での体験プログラム、さらにはテンジン大学での授業企画、スタッフが自発的に動いてくれ、かつ成長していけるようなオペレーションの設計などに大いに役に立っているのです。

 

本当に、プライスレス!ありがとう夢チャレ!です。

これまで受講した中高生たちより、何より学び人生に活かしています。やっぱり、受講者(消費者)より、つくる側(生産者)の方が新鮮でおいしい(学びが何倍もある)、というのは真理だと思います。

 

最後に、MITメディアラボ所長の伊藤さんの動画を、九産大の聞間先生がシェアしていたのが、この夢チャレを受講した中高生やその親御さんたちに届かないかもしれないけど、こんな気持ちで夢チャレを福岡市が主導でやってるんだよ!(福岡市ってなにげにすごくないか!)、というメッセージを込めてこちらでもシェアします。


岩永真一(福岡テンジン大学・学長)への講師・講演依頼について

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